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ノート:マイナスイオン/過去ログ(~2004年12月)

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過去ログ


Re6: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

Narutoさんこんばんは。
科学たるべき証拠(実証論文)を提示できないのならば、自説を収めるべきですね。

科学的方法の定義ははっきりしております。 疑似科学とはそのような方法によらないもの。これもはっきりしております。

したがい、マイナスイオンが疑似科学ではないと、仮に言いたいのであれば、科学たるべき証拠(実証論文)を提示していただくこと。ただそれだけのことです。

長文を連ねて誤魔化そうとしても無駄ですよ。

それでは。
李白 2004年9月16日 (木) 15:44 (UTC)[返信]

Re7: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

こんばんは。 なので、「科学である」とは言ってませんってば。「疑似科学ではない」と言い換えても全く同値です、そんな時間のかかる主張はしたくありませんし、試みたところで、恐らく李白さんによってどのような反論も可能でしょう。逆に「疑似科学である」という李白さんの主張は、どのような反論も可能な曖昧なものです。

僕は、「疑似科学であるという証明が無効だ」と言っています。数学的に例えて言い換えましょうか? 双子素数が無限にあるとは言っていません。単に言い換えただけですが、有限でしかないとも言っていませんし言ってはいけません。ただ、双子素数が無限にあると主張する某氏の証明は不完全だと言っています。「現時点でその予想が正しいだろうと多くの数学者が信じている」と言いたくば言えばいいですが、「証明できないんだから疑似数学だ」とか言いだすのは論外です。

「疑似科学であるという李白さんの主張は、現時点で多くの人が同意したとしても、同意しない人もいる以上、ここでいくら証明を試みようとしても意見に過ぎない」「その上李白さんの"疑似科学である"の定義は恣意的な可能性があり、主張も十分に吟味されている様子がない」の両者について僕は追求しています。その点についてそれ以上の説明を求めても一切しようとしないのは何故でしょう?

さて、一応、大気イオンと健康との関係がこんな風に怪しくなる以前の古い論文があるようです。[1] とりあえず自分では未確認。掘り下げたところで李白さんとの溝が埋まる気もしませんが。

あと、PubMed[(医学関係では著名な論文データベースで一般に公開されています)で「Air Ions」で検索したら、今度は37編出てきました。誰でもAbstractまで読めます。3分眺めた感じでは「海外のが多い」「雑誌名はバラバラ」「ほとんどが大気イオンの生物への影響に関するもの」「肯定的なのと否定的なのが混在」のようです。(結果貼り付けたいんですがクリップボードの調子が悪いのでできません、申し訳ないですがGoogleでPubMedと検索して自分でご確認下さい) 思ったよりは海外でもここ数年のブームになってるのかな、という印象。

この30篇強で科学であると認めるかどうかどうかは、どこまで行ったって(李白さんは明らかだと信じてそれ以上考える必要を否定するかもしれませんが)、主観的な問題です。僕は「科学である」とこれを以て主張しているわけではありませんからご注意下さい。

いずれにせよ、ウィキペディアでは、論争があるという事実を中立的に提示すること、それで十分。どうしても李白さんが疑似科学か否かの決着を誰かと付けて記事に反映させたいとか願っていて、しかもそれが可能だと信じているなら、他でやるべきでしょう。

Naruto 2004年9月17日 (金) 02:32 (UTC)[返信]


ここ以外で、論争があるという事実などどこにあるのですか?NiKe 2004年9月17日 (金) 04:28 (UTC)[返信]


いくつかの情報追加とコメント案(2004年9月17日 (金) 03:16 Apj)[編集]

「マイナスイオン業者たちの主張」
・この主張の多くは,菅原明子氏の著作の影響を受けている。
・極端な主張になると,プラスイオン=電磁波,ダニ,といった内容が書かれることさえあった。

「マイナスイオン商品が標榜する効能」
ちなみに,宣伝文句についてお役所に相談した場合,許されるのは「リラックス効果」のみである。

 なお,化学物質と考えた場合,濃度に関する記述が無いことが,客観性という点で気になります。本文中で指摘しておくべきかと思います。マイナスイオンの場合,1cc中何個,といった表示がなされることが多いのですが,ppm,ppbで表示すると非常に希薄です。そういう濃度で効果があるのなら,高濃度にするとむしろ副作用を心配することになると思いますが,マイナスイオンを宣伝した人々は無頓着のようです。効果の濃度依存性がどこからも出てこないというのが,科学としては異常なものに見えますね。

 マイナスイオンの項目に入れるべきかどうか迷いますが,非科学と未科学と疑似科学の違いについては,もう少しはっきりさせた方がいいと思います。つまり,

「マイナスイオンは業者が宣伝するようなミラクルな効果を持つが,それには科学的根拠がある」=疑似科学
「マイナスイオンにはミラクルな効果がある」=非科学
「マイナスイオンに何か効果があるかもしれない」=未科学
ではないでしょうか。
 疑似科学の定義にも関わりますが,科学を装っているが科学の手続きにのっとっていないもの,という分類でもいいかと思います。科学であると主張するが実験的根拠がない場合は疑似科学といっていいと思います。単にミラクルな効果があると言うだけの場合は非科学になります。ただ,マイナスイオンの化学種・濃度・効果の関係については,なかなかはっきりしたことがわかっていないのが現状です。イオン化した大気中の粒子はずっと安定ではなく,いろんな物質とくっついて変わってしまうことがわかっており,完全に押さえるのが難しいのです。「マイナスイオン」は,未科学,つまり科学としてはっきりしたことがわかる前に宣伝だけが先行したケースといってよいと思います。
 これ以外にも「病的科学」というのがあります。こちらは,プロの科学者が間違いにはまりこんで研究者業界のある範囲を巻き込むようなケースですので,マイナスイオンの騒ぎには該当しません。

by 利用者:Apj


2004年9月17日 (金) 04:54 匿名IP[編集]

naruto さんの言いたい事、よくわかりまっせ。と学会の指摘に「大槻教授は科学でオカルトをバッサリ否定するために、却ってその論が『トンデモ』な領域に踏み込んでいる(大意)」というようなこともあったり、一途な科学信者はオカルト信者にも似るというようなことも起こってきます。naruto さんは、記事の中立を保つために、「敵のために書く」(だっけ?)を試みているのでしょう。別に好意的になんか書きたくは無いだろうと思いますよ、多分。疑似科学業者は(あ、オレもトルマリンやら、タキオンやら、クラスターやら・・・大嫌いです)確かにろくな科学的検証もしていないと推測します。では、科学的手法によって、何度も何度も何度も検証して「そのような効果は無い」と結論づけられたのでしょうか?アホらしいから、科学はそんなことに関わっていない・・・もしかして、何かが重大な発見が埋もれているかも知れません(とは、オレは思わないけどナ、根拠無いけど)。そういったスタンスの違いだけだと思いますよ。

まえに別の分野で、やはり中立性を保つために自分の信条と全く反対の立場の内容で書いたところ、それに対して○○擁護だ!と食らいついてきた分からず屋サンがいました。そのときは、オレの中立性も大したモンだなぁと、ちょっと感心したことがあります。

by ユーザー名:210.143.35.16


追加「マイナスイオンは科学用語ではない。」と言い切ってますが、正当な授業でプラスイオン/マイナスイオンという言葉は聞くのだから、ちょっと言い回しを検討しないといけませんよね。

byユーザー名:202.32.8.233

正当な授業でプラスイオン/マイナスイオンという言葉は聞く - いったいあなたはどこの学校ですか(笑)。少なくとも、化学の教科書ではでてきませんが? ちゃかして、問題のすりかえをしてはいけません。また「中立性原理主義」になって、誤ったことを広めるような百科事典は私もゴメンです。SSS 2004年9月18日 (土) 01:17 (UTC)[返信]


返答など[編集]

Apjさんこんにちは。Apjさんの見方自体にはほぼ全面的に同意します。科学的検証に先行した無節操な商品化、という点については、特に強調して書いておくべきでしょう。

いくつかの化学雑誌でも「未科学」とういう単語を使っているようですし、[2]も未科学という表現を使っていますね。実際このケースには合ってるかな、という気もします。が、それでまとめちゃっていいのかどうかは、ちょっと悩みどころかもしれません。あんまり一般的な単語でもないと思うので。かといってあんまりこれらの単語に踏み込みまくるのもマイナスイオンの本質ではないでしょうから、疑似科学だどうだは、「主張する人もいる」とふれる以上には本記事で扱わない方がいいだろう、というのが本音です。(と言っている割には疑似科学の話ばっかりせざるを得ない状況になってますが)

ゲーム脳のところのように、綺麗に賛成派と反対派の意見を分けて書けると、両方の分量が充実させられていいかな、という気がしています。今はApjさんがおっしゃるように、科学的ではないという根拠についても、記述がイマイチ不足していると思います。「本当に1000個/ccとかで人に効くのか」というの、おっしゃる通り強力かつ有名な反論ですが、出てきていないので、どっかに書かないといけないと思います。

マイナスイオンに批判的な陣営も、疑似科学だと完全に決めつけるアグレッシブな立場もあれば、逆に[3]のように、出来るだけ相手を科学の立場に持ち上げて(引っ張り出して?)、未科学を科学にしようとする冷静な立場もあるな(逆に皮肉になっているのかもしれないけど)、という印象。

>NiKeさん

ここ以外で、論争が存在する事実などどこにあるのですか?

なるほど。少なくとも否定派と肯定派で真面目で活発な議論が交わされているってことは言えないかもしれません。質問書を送って返答をもらってそれを分析したり、といった過程はいくつかのサイトにありますので、一応の存在はあるのでしょうが。

「論争」はやめて、コミュニケーションのない「対立」という言い方にしたほうがよさそうです。(なお、李白さんと同じ意図で、事実は疑似科学で決まっており対立の余地はない、ということがもし言いたかったのだとしたら、それには反対します)

記事の中立を保つために、「敵のために書く」(だっけ?)を試みているのでしょう

の方。論文とかを検索していると、否定的な見解と、何かあるかも、という見解が両方あるようです。ちゃんとrandomized controlといって無作為化試験を行った上で評価しているようなのもあって、意外と最近でも、大気イオンと生体の関係は海外で研究されてるじゃん、という第一印象はあるのですが、これらの論文の出所とか本文とかをもう少し真面目に検討してからの方がいいかと思います(なお無作為試験の結果は「マイナスイオンの効果が確認できず」)。いずれにせよこれらは基礎研究レベルであり、常識的には商品化なんて出来ないシロモノだとは思いますが。

「マイナスイオン」という用語について。いずれにせよ教科書には普通「陰イオン」と載っているものですが、勘違いは多いはずです。実際、多くのマイナスイオン批判記事でも、まず総説でそこの勘違いについて親切な言及があるくらいですから[4]。いずれにせよ最初の方で言及しておくことが親切あので、「科学用語でない」の一言で終わらせるのは不親切でしょう。

>SSSさん

ご心配はもっともですが、誤ったことを広めるような百科事典は私もゴメンです。「誤ったことを広めないこと」と「中立性」は、両立できるはずです(僕の主張というよりウィキペディアのWikipedia:中立的な観点の主張)。こればっかりは本物の文章を元に示せないと意味も信憑性もないので、今準備しているところです。

Naruto 2004年9月18日 (土) 05:16 (UTC)[返信]

Re11: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

Narutoさん、こんにちは。李白です。

「科学である」とは言ってませんってば --- RE7: の発言より

少なくとも、この一点では李白と合意がとれていると考えてもよろしいでしょうか。マイナスイオンは基本的に科学ではないと。

さて、Narutoさんの長文発言から論理を辿るのは骨が折れるのですが、RE5及びその前の発言を読んでいて、どうも勘違いしているな、と思われるところが散見しますので指摘します。

  1. 疑似科学という単語自体が単なる軽蔑語 --- 違います。日本語の疑似科学に軽蔑の意味合いはありません。単に、科学的方法による検証を得ていないのに科学的かの如く装う「何か」を指す言葉です。
    • 疑似科学を未科学・非科学・偽科学・似非科学等とか言い換えても同じことです。 --- インチキ科学とかトンデモ科学とか呼べば蔑称かもしれませんが。
  2. 科学と科学的方法 --- Narutoさんはどうもこの2つを混同する癖があるようです。前者は後者によって検証された知識の集合体です。後者によって否定された知見が前者に含まれるわけではありません。単にひとつの仮説が否定された、ただそれだけです。
    • さて、2002年に流行したマイナスイオン商品が謳っていた驚くべき効能は、検証された科学的知見でしょうか?検証したが否定された仮説でしょうか?検証さえしていない「何か」でしょうか? --- Narutoさんはどれだと考えますか?
  3. 疑似科学であるという証明が無効だ --- これはメタ科学の論理学レベルでの誤謬です。よくわからなければ、悪魔の証明の記事を参照してください。Narutoさんは論理的に不可能なことを議論相手に要求し、それで無効だと主張しています。一連の議論の中ですべきことは、「Narutoさんがマイナスイオンが科学であるという証拠を提出する」ことであり、「李白がマイナスイオンが科学でないという証拠を提出する」ことではありません。悪魔の証明の記事から引用すれば立証責任は「ある」と主張する肯定側が負うです。

以上を理解していただいた上で再度の要求です。

マイナスイオンが疑似科学ではなく、科学である、とNarutoさんが主張したいのならば、科学であるという証拠を提出しなければなりません。 「証拠って何?」と分からなければ、自然科学の記事や科学的方法の記事を参照してください。

具体的には、科学者が科学的方法でマイナスイオンを検証して臨床的に効果があると実証した査読付きの科学雑誌に投稿した論文、及びその論文の結論を、追試して再確認した複数の論文(査読付きの科学雑誌に投稿したもの)を提示してください。
李白 2004年9月19日 (日) 08:08 (UTC)[返信]

Re12: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

こんばんは、narutoです。

悪魔の証明を持ち出すということは、李白さん的には1通でもお望みの論文があれば、180度転換して「マイナスイオンは科学だと証明された」と納得できます、とか、そんな捉え方なのでしょうか。残念ながら、世界はそんなシンプルじゃないと思いますが。僕としては、記事の作者が「科学だと証明されている」とも「疑似科学だと証明されている」とも主張しちゃいけない、と、それが言いたいだけですので、そこは勘違いなさらないようにお願いします。

いずれにせよ李白さんに促されてPubMed[5]で検索してみたら予想外にいろいろ出てきましたし、これはこれで記事に入れられるかもしれません。取りあえずは外のサイトにマイナスイオン論文集ってことで一部だけまとめてみました。査読あるのもあるようです。

本当はあと10編くらい集めてからにしたいのですが、「科学だ」と言えるだけでいいなら一応現時点でもOKな気がしますし、正直面倒で作業も止まりつつあるので、この時点で李白さんに見て頂いて意見を伺いたいと思います。

この一点では李白と合意がとれていると考えてもよろしいでしょうか

一応YES。ただし記事作成の立場的には「科学とも言ってませんが疑似科学とも言ってません」という意味です。

日本語の疑似科学に軽蔑の意味合いはありません。

うーんそうですか。そこらの中堅研究者に「それは科学的手法を満たしてないよ」と言うのはありえても「それは疑似科学だよ」と言うと激怒しそうなんですけど。そう思いませんか?

2002年に流行したマイナスイオン商品が謳っていた驚くべき効能は、検証された科学的知見でしょうか?検証したが否定された仮説でしょうか?検証さえしていない「何か」でしょうか?

2002年のいろんなアレは基本的に3番目(もしかしたら一部2番目)で構わないと思いますので、「未検証で様々な商品が売られた」は書いていいことです。ただし、未科学or先端科学の先走った商品化なのか、疑似科学なのかを完全に線引きするのは非常に困難です。歴史も今後も科学者もひっくるめ「マイナスイオンは疑似科学だろう」で括るのには抵抗が強いです。実際、いくつかの落ち着いた記事だと精々、未科学呼ばわり止まりのようです。

Naruto 2004年9月22日 (水) 16:37 (UTC)[返信]

Re13: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

Narutoさん、こんにちは。李白です。

悪魔の証明を持ち出すということは、李白さん的には1通でもお望みの論文があれば、180度転換して「マイナスイオンは科学だと証明された」と納得できます、とか、そんな捉え方なのでしょうか。残念ながら、世界はそんなシンプルじゃないと思いますが。

世界がシンプルかどうかなど、とても李白には分かりません。
それで、Narutoさんは、その1通の論文が見つかりましたか?

正しいかどうか不明な論文リストをいくつ捜してきて並べたからといって、説得力は全くありません。参考までに、R氏編纂の某マイナスイオン事典は、都合のよい論文のみリストアップして、論文の怪しげな箇所を隠蔽して論者の主張部分のみクローズアップしてマイナスイオンが奇跡の如く臨床効果等を発現する、と論説する典型的な疑似科学事典です。このような書籍も見たことがありますので、あやしげな論文が過去に数十出されていることぐらい李白も知っています。

どうも、Narutoさんはなかなか理解されていないようなので、再度要望しましょう。


マイナスイオンが疑似科学ではなく、科学である、とNarutoさんが主張したいのならば、科学であるという証拠を提出しなければなりません。 「証拠って何?」と分からなければ、自然科学の記事や科学的方法の記事を参照してください。

具体的には、科学者が科学的方法でマイナスイオンを検証して臨床的に効果があると実証した査読付きの科学雑誌に投稿した論文、及びその論文の結論を、追試して再確認した複数の論文(査読付きの科学雑誌に投稿したもの)を提示してください。
李白 2004年9月25日 (土) 16:09 (UTC)[返信]

Re14: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

まずなによりごめんなさい、1つ前の李白さんの文章(Re11:)の中に、重大な読み落としがありました。多分全部ひっくり返る気がします。

科学と科学的方法 --- Narutoさんはどうもこの2つを混同する癖があるようです。前者は後者によって検証された知識の集合体です。後者によって否定された知見が前者に含まれるわけではありません。単にひとつの仮説が否定された、ただそれだけです

これなんですが、2人が「科学」の意味を完全に違うように取っていたみたいです。何というか、見事なくらいに二人とも別の意味を信じ込んで。

僕が「科学」という時、混同しているわけではなく、むしろ明確に一貫して「科学的手法を満たした営み」という意味で使っていました。既に科学的手法で証明・蓄積された知識の集合体の方は、「科学」というより、「科学によって証明された事項」とか「科学的知識(体系)」とか言うんだと思っていました。そりゃ深い誤解も生じるわけだ。

(大体「疑似科学」が「科学的手法に基づかない思考形態」なんだから、「科学」はその反対で「科学的手法に基づく思考形態」をお互い指していると、てっきり…)

大辞林第二版によると、

(2)自然や社会など世界の特定領域に関する法則的認識を目指す合理的知識の体系または探究の営み。(後略)

と、両方の意味があります。ひたすら前者の意味で李白さんは理解しているようで、僕は延々と後者の意味で考えていました。英語版en:Scienceでも、Science is both a process of gaining knowledge, and the organized body of knowledge gained by this process. となっており、両方の意味を挙げています。(日本語版科学は「学問」と書いてあってどっちともとれず)

さて、これ以上のすれ違いを防ぐために、知識の方は「科学的知識(体系)」と呼び、科学的手順を満たした営みや思考形態の方は「科学プロセス」「プロセスとしての科学」と、今後は区別するとしましょう。

と言うわけで、僕が「マイナスイオンは科学かもしれない」と言っている場合、「マイナスイオン科学的知識の一部だと十分証明されているかもしれない」と主張しているわけでは決してありません。「マイナスイオンは科学的手法を満たした議論の対象になっているかもしれない、プロセスとしては科学かもしれない」と言っているに過ぎません。その意味でもう一度僕の主張を読んで頂ければ、筋道は立っていると思います。(逆に僕も李白さんの主張を「科学→確立された科学的知識」に読み替えたら、普通に論理立っていることが今頃分かりました)

そして、「科学=プロセス」の解釈であったとしても、疑似科学の定義「科学的手法に基づかない思考形式」の反証にするには十分です。具体的には、査読のある雑誌に相当数の論文が掲載されているという事実があれば、科学的手法を満たして扱われている(科学プロセスである)という証明には十分なります。「科学知識である」という証拠には無論なりませんが、「科学プロセスである証明」に、これ以上何が必要でしょうか?

じゃ、誤解を解いたところで改めて自分の意見をまとめましょう。

  1. マイナスイオンは確立された科学的知識体系ではない(100%否定)
    • 数週間ここですれ違いがあったわけで、気づいたら何のことはなかったんですが。
  2. マイナスイオンは科学プロセスだと一部言える
    • 以前はこの意味でも「科学プロセスかもしれない」という言い方でしたが、論文が結構あったので修正
  3. 従ってマイナスイオンは疑似科学だと言い切れない
    • 科学的プロセスさえ満たしていれば疑似科学ではない証明には十分、せいぜい、所謂「未科学」止まりだから
    • 詐欺的商品「も」あったことは言うまでもないです
  4. いずれにせよ「疑似科学」「科学的手法」「未科学」といった単語の記事への露出は最小限にするべき。それらの語の意味まで解説始めると記事の内容から散逸しすぎる。

しっかし、僕はあんな数通の論文見せて「マイナスイオンが科学的に証明され尽くされた事実だ」とか言ってる意味分かんない人と思われてたんでしょうか(笑) そりゃ李白さんが僕の態度をいろいろ怪しむわけだ。逆に僕は李白さんが、「プロセスを証明するだけに追試論文やら査読やらって、どこまで厳格な人だ」とか訝しんでいたわけですが。

PS: 医中誌Webでピラミッドパワーを検索しても1通も出てきませんでした。PubMedだと、Indian J Exp Biolから3通あり、Natureが考古学的にPyramid Powerを検証しているのもありましたが、大気イオンの論文数とは桁が違います。

Naruto 2004年9月26日 (日) 13:54 (UTC) Naruto 2004年9月26日 (日) 18:24 (UTC) <追記[返信]

9月28日 (火) kaz, Kadzuwo[編集]

あまりに長文なので、全部は読まずに書いています。 科学的プロセスが一部で試みられているだけでは、やはり疑似科学だとは言い切れないとはいえません。 むしろ、世間で売られるマイナスイオン商品、マイナスイオンの効果があるとする話題のうちで、科学的プロセスを経たり、それを根拠としたものがどれほどあったのかということの方が問題です。そういうものが皆無であったのであれば、やはり疑似科学であったといわざるを得ないと思います。kaz 2004年9月28日 (火) 16:42 (UTC)[返信]

なるほど、波動に関する物理学の研究がどんなにあろうとも、巷の 「波動商品」 なるものは疑似科学だ、というようなものなわけですね。同感です。Kadzuwo 2004年9月28日 (火) 21:35 (UTC)[返信]

>kazさん、Kadzuwoさん[編集]

kazさんとKadzuwoさんへの返答です。

  • この記事は「マイナスイオンブーム」や「マイナスイオン商品」の記事ではなくて、「マイナスイオン」の百科事典ですので、おっしゃるように、一部分を敢えて無視する書き方も、混同する書き方もよろしくないですね。つまり、学術側だけみて「マイナスイオンは先端医学の未科学用語」とか書くのがヤバイのは当然です(笑)が、逆に商売側だけ見て「マイナスイオンは疑似科学用語である」とか書ききってノープロブレムにするわけにもいかないでしょう。面倒でも区別して両方書くようにするのが妥当だと思います。(僕は李白さんが、以前の「マイナスイオンは疑似科学用語」から無条件に始まる記事すら特に問題ないとおっしゃるので、言い切りはさすがに不味いだろうー、と繰り返しているわけです)
  • じゃあ巷の「マイナスイオン商品/ブーム」に限ればどうか、アレは100%疑似科学じゃん、って話になるわけですが。基本的に怪しいってことは全員納得してるんですが、実はここについても「一枚岩じゃないよ」という意見が結構あります。例えば安井教授とかはマイナスイオン批判の先鋒って感じの人ですが、彼も山口のシンポジウムでは「詐欺商品と未科学商品が混在している」と言うなど、マイナスイオン商品の全てを疑似科学と断言することにかなりの逡巡が見られ、「未科学」という単語を好んで使っているようです([6]では「真面目な商品が多少損をしている」とも書かれています)。松永和紀のピリッとサイエンス 第38回では、大手家電の実証への動きを挙げるなど、ここでもインチキだと通り一遍に信じ込んでいたことへの反省とマイナスイオン市場の複合性が読み取れます。その他では日本薬理学会の記事、国民生活センターのレポート、水商売ウォッチング辺り、怪しい、不誠実だ、未検証だ、謎だ、といった文句は垂れつつ、疑似科学と言うその最終単語だけは慎重に排除している気がするのですが、どうでしょう。自分が知る限り疑似科学を完全に公言してはばからない長文記事はマイナスイオン批評特集くらいですかね。
  • 02年ブームについては、これらの記事が共通に挙げる「未検証なままの商業的先走り」といったことだけ「事実」として記し、疑似科学だ未科学だというのは「意見」として記すのが賢いと思います(が、議論の余地はまだあるでしょう)。現状で「マイナスイオン商品は疑似科学である」とか書ききっちゃうのにも躊躇が。
  • ところで前掲した松永氏が「真面目だ」と認めたという、松下の論文は取り寄せる価値がありそうですね。kazさんへのよい回答になるかと。

さて、議論ばっかりしていても退屈なので、とりあえず今まで出た論点とかをまとめて叩き台になるかもしれないものは作ってみました。細部で未完成ですが、とりあえず疑似科学についてはこの程度でどうでしょ。

Naruto 2004年9月29日 (水) 01:58 (UTC)[返信]

Re17: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

Narutoさん、こんにちは。李白です。

少し日を置いてみましたが、依然として李白のリクエストには答えないようですね。 直接に対象に当たることなく、周辺でいくら饒舌を尽くしたところで説得力は無いことをそろそろお分かりいただけたらと思います。

疑似科学の記事の通り、疑似科学とは科学的方法・科学的検証を取り入れない(すなわち科学ではない)にもかかわらず、科学を装うものです。

その意味を再確認した上で読み返してみても、本記事に疑似科学のタームが登場する文脈は妥当といえます。以下、検証します。

2002年の大流行時に夥しく登場したマイナスイオン商品は「臨床実証がされぬまま情緒的に驚くべき効果効能が謳われ」ました。(※もしNarutoさんが実証されているという証拠をお持ちならば、提示してください) --- さて検証もされていない効果効能を、さも科学的根拠があるかのごとく装って宣伝すること。これは疑似科学商品の王道そのものです。

そこでパラグラフの結語「一般消費者も現在ではマイナスイオンに効果を疑問視し、疑似科学であったと考える者は多い」 --- 一般消費者は正しい理解をしているといえます。もちろん、「疑似科学」という用語を知らない人もいるでしょう。しかし、対象が科学ではないが科学を装っているなにか、であることは直感的に感じているわけでしょう。

続いて、「大手家電は、2002年当時はありとあらゆる商品にマイナスイオン...」(中略)「結局のところ、マイナスイオンとは、「ニューロ商品」、「ファジー商品」、「1/f商品」などの過去の泡沫の流行商品と同じように、一見科学的な言説であるが、その実体は疑似科学的な商品であったといってよいだろう」

この一文も「意見」ではなく、「事実」でしょう。 --- 根拠の無いままに効果効能をさも科学的根拠があるかのごとく装って宣伝してしまった事実があるのですから。

最後に、「しかし、ブームが終わった今、冷静に振り返ってマイナスイオン商品が今後も生き残れるかどうかを考えると、それは健康作用への臨床実証ができるかどうかの一点にかかっている。 もし、実証ができなければ、やはりマイナスイオンは疑似科学であったと結論付けられるであろう 」

マイナスイオン商品が夥しく市場に垂れ流された時期、後追いで効果が本当なのかどうか、一部の大学でメーカー紐付き研究がいくつかなされています。内容は、Narutoさんが調査された通り。さて日本語の論文だからろくなものがないのか、それとも研究対象自体が怪しいものだから結果がついてこないのか。それはさておき、たとえ後追いであっても、科学的妥当性ある臨床的実証ができたならば、マイナスイオンは疑似科学から科学の世界へ移行できたことだろう。しかし、見当たらない状況下ではマイナスイオンは疑似科学の世界の事象のままであることは否定しようもない。

(蛇足であるが、大手家電はマイナスイオンに付着した怪しげなイメージを嫌って、2003年以降は別の言葉を使い始めている。除菌イオンとかプラズマクラスターイオンとかナノイーイオンとか健康イオンとかバスターイオンとか。 2002年のマイナスイオンお祭り騒ぎに少しは反省したのか、大手家電も今回は技術検証をしようと試みている形跡がある。もっとも、冷静な目でみれば、その検証も妥当性のほころびが彼方此方にある。それらの検証記事がもし必要なら別の各記事でなすべきだろう。)


さて最後に再々度コメントします。

マイナスイオンが疑似科学ではなく、科学である、とNarutoさんが主張したいのならば、科学であるという証拠を提出しなければなりません。 「証拠って何?」と分からなければ、自然科学の記事や科学的方法の記事を参照してください。

具体的には、科学者が科学的方法でマイナスイオンを検証して臨床的に効果があると実証した査読付きの科学雑誌に投稿した論文、及びその論文の結論を、追試して再確認した複数の論文(査読付きの科学雑誌に投稿したもの)を提示してください。

李白 2004年9月29日 (水) 12:44 (UTC)[返信]

Re18: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

こんにちは。李白さんの再三再四のリクエストについては前々回で十分に回答いたしました。長文だから読まないとか不誠実なこと言うのでなければ、とりあえず確実に読んでいただいた上での返答が欲しかったところです。

でも李白さんのために、1文だけコピーペーストしておきます。

「マイナスイオンは科学的知識の一部だと十分証明されているかもしれない」と主張しているわけでは決してありません

従って、李白さんが要求しているような論文は、いくら待っても出てきません。そして李白さんはとあるすれ違いによって、おそらく僕の主張を読み取れていません。前提確認の意味で今回はここだけ確認します。

(とりあえず、疑似科学という単語を使えると李白さんが考える理由について、やっと詳しく検討を始めてくださったことについては、まずは歓迎します。しかし、まずは上記を読み取っていただけるくらいはお願いします。)

naruto 2004年9月30日 (木) 05:22 (UTC)[返信]

コメント募集[編集]

ううむ反応がなくなってしまった…。すれ違ったままだったのかな…。

とりあえず自分なりに現在の争点をまとめると以下の通りです(あくまで自分がまとめたものですがご了承下さい)。

  • 2人の間で同意している点
    • (少なくとも)中小企業の層では未検証の商品を無責任に販売しており、疑似科学(的)である。
  • 李白さんの主張
    1. マイナスイオンを巡る世界は"すべて"疑似科学の定義に合致する。(事実として)
      1. 商業分野は未検証な商品を検証があるかのように売ったのであるから疑似科学である。(関連発言
      2. 学術分野は、商業的思惑に追従したものであり効果の検証ができなかったため疑似科学である。(関連発言
      3. 疑似科学ではないと証明するためには、科学的知識として効果があるという事実を完全に証明する必要がある(関連発言:記事本文の「まとめ」実証ができなければ、やはりマイナスイオンは疑似科学であったと結論付けられるであろう)。
    2. しかも、疑似科学は侮蔑語ではなく読者にマイナスイメージを与えない。(関連発言
    3. ゆえに「マイナスイオンは疑似科学である」というのは反論の余地がないので事実であり、事実として書くべきである。
  • narutoの主張
    1. マイナスイオンを巡る世界は"一部"疑似科学と言えない部分がある。(意見として)
      1. 商業分野すら、真面目な商品が損をしているという意見がある。(関連発言
      2. 学術分野については、科学的方法を用いている以上疑似科学と言い切れない。(関連発言
      3. 疑似科学ではないと証明するためには、科学的方法で科学者が大いに議論している事実を示せば十分であり、現時点で証明できなくても疑似科学と結論づけてはいけない。(関連発言
    2. しかも、疑似科学は侮蔑語の一種であり読者にマイナスイメージを与える可能性がある。(関連発言
    3. ゆえに「マイナスイオンは疑似科学である」というのは反論の余地があるので意見であり、意見として書くべきである。

なお、「疑似科学か否か」自体については、どちらの立場にもそれなりの理由があることですので、「疑似科学か否か」自体についての結論は、出さなくても記事は書けると思います。「疑似科学か否か」自体について李白さんと議論しているとあと1か月は続けられそうですが、ノートページの使い方に反します。しかし最低限、李白さんの

「マイナスイオンが疑似科学か否か?」という問いに対してはすでに答えがでているのではないでしょうか?

という立場については誤っているということにしたいのですが。つまり、「マイナスイオンは一部疑似科学ではない」という意見自体を認めなくても結構ですが、いろんな意見があることは認めて欲しいのですが。(疑似科学であるで結論づけない意見の人がいる根拠としては、多数の論文や、松永氏の記事や、イトイ新聞上の記事があります)

ウィキペディアの記事は「論争を説明する」ことにありますが、これは「完全に疑似科学である」という李白さんのような「意見」の人も「一部疑似科学ではない」という僕のような「意見」の人も両方いることを、まずは認めることから始まります。が、「既に答えが出ている」と言われてしまってはどうにもできないもので。


naruto 2004年10月9日 (土) 17:44 (UTC)[返信]


「科学者が科学的方法でマイナスイオンを検証して臨床的に効果があると実証した査読付きの科学雑誌に投稿した論文、及びその論文の結論を、追試して再確認した複数の論文(査読付きの科学雑誌に投稿したもの)」が結局示されていませんが、無いんですか。それが出てこない限り、「学術分野については、科学的方法を用いている以上疑似科学と言い切れない。」という主張は強引すぎて無理があります。 反対意見がごく一部であるらしい、というだけでいちいち両論併記にしなければならないとしたら、気に入らない記事に難癖をつけるだけでWikipediaを破壊できてしまいます。最低限、自らが主張する意見の根拠を示してください。kaz 2004年10月10日 (日) 04:32 (UTC)[返信]


とりあえず「関連発言」のところは読んで頂いた上で「強引」と判断されたのか、「学術分野については~言い切れない」だけ読んでそう判断されたのか迷うところですが…。この辺で飛躍を感じた場合は、en:protoscience未科学が自分の主張の手がかりになると思います(ただし後者は自分が書いた記事です)。

kazさんが以前問題にしていたように、「マイナスイオン商品の中で科学的根拠のあったものの割合」が問題だとするなら、具体的統計はないですが「かなりが詐欺商品」なのはいいと思います。ただし効果があるけど名前をマイナスイオンにしたものもあったりしますし、全部を疑似科学にするよりはもう少しきめの細かい記述にする必要を感じています(大手のマイナスイオン掃除機は、宣伝文句の不誠実はあれ、疑似科学とは別物でしょう)。

で、kazさんが今日端的に問うた「無いんですか」の質問の答えは、「科学的体系にはなっていない。科学的探索はある」と言っている通りであり、en:pseudoscienceでも「If the claims of a given pseudoscience can be experimentally tested it may be real science, however odd, astonishing, or intuitively unacceptable.」とある通りです。探索があるという根拠に、例えば論文集日本語論文集などを以前挙げています。とりあえずこれらが最低限の根拠(全部再掲ですが)です。

(誤解は怖いので何度でも書きますが)こんな主張で詐欺商品まで擁護するつもりは一片たりともありません。ただしこれら探求の動きを数行くらい書くことが破壊行為になるとも思いません。「全部疑似科学とは限らない」の主張がごく一部だとも思いません。現に、例えば今の新聞がマイナスイオンの真偽を記事にすると、必ず両論併記してくるでしょう。科学者の動きも全部含めて疑似科学だと言い切るべきとするまとまった記事なり団体は、僕は本気でこことあと1個しか知りません。

ところで松下が2004年9月にマイナスイオン商品の新製品を発表してますね。これはなんか、「宣伝がいやらしい」であって、「疑似科学」なのかなーという気が。ファジー洗濯機も頭脳パンもDHAもアミノ酸飲料もロイヤルゼリーも栄養ドリンクも全部疑似科学だーという勢いなら別ですが、ちまたの商品と比べてこれが特に疑似科学色に充ち満ちているとは思えません。

naruto 2004年10月10日 (日) 14:51 (UTC)[返信]

なんだか、こんなに書いたのに意見の「根拠が示されてない」とか言われてしまってそこはかとなくショックだったので、意見を改めてまとめておきました。示している証拠の数は僕の方が数倍多いような気がしますが。

naruto 2004年10月10日 (日) 21:23 (UTC)[返信]

李白さんにも似たようなことを何度も書かれていると思いますが、内容的に世間で謳われている効用との関連もよく分からない論文の一覧を数だけをたくさん上げてもほとんど意味がないと思います。関連発言のところでも「査読あるのもあるようです。」と書いてあるように、具体的にどの論文が査読された意味のある科学的なプロセスを経ているのか確かめていないのですよね。必要なのは、最低2つの信頼性のある論文でしょう。

また、書きっぱなしで、誰にも相手にされないような論文など、マイナスイオンに限らずいくらでもあります。そういうのがいくらあったところで科学的プロセスを経ているとはいえないと思います。明確な定義すらなく使われている「マイナスイオン」をnegative air ionと同一視している点もおかしいと思います。kaz 2004年10月11日 (月) 05:03 (UTC)[返信]

英語論文だけで二通どころか多数、査読つきのが存在することを具体的に確かめています(「論文集」よくご覧下さい)。日本語論文は確かめていません。NAIsをマイナスイオンと同一視したことについては、安井教授の解説でも何でも参照。

例えば、「流行に合わせ、効果を確認すべくいくつかの追試もなされたが、実験の閉鎖性・実験方法の不統一などが指摘されており、その結果は一様ではない。実験規模の小ささもあって効果の有無に結論を出すには至っていない」くらいには、これら論文作者たちを尊重して、記事に書くのが妥当だと思うわけですが、これについて、kazさん的には「OK」か「NG」か、どちらでしょう。Naruto 2004年10月11日 (月) 11:51 (UTC)[返信]


後半を読んでちょっと気になったので。 「(企業から?)該当商品の効能を肯定する論文が査読を通っていない」的な問題があるようですが、これって

  • 企業内で研究が(1つか複数同時?)ですすんでいた
  • 論文にするにはデータ不足だが有効なのは確認できた
  • 他に先行されたくないので、似非っぽくても即座に商品化した

のが一部に存在した可能性を否定しにくいですよね。 まあ、現在に至っても論証が無いのは問題ですが、それも含めて文章する必要はありそうに思います。 (ちなみに私は 擬似科学 95%:未科学 4%ちょっとの人間です)M-Falcon 2004年10月11日 (月) 12:27 (UTC)[返信]


narutoさんも変な人だよな。そんなにマイナスイオンが科学だと信じたいのならば、他所でサイトを立てて自分の主張をすればいいだけじゃん。というか、もうサイト作ってるし。 ここでウソ商品を科学的根拠があるといくら主張しても、誰も納得しないよ。Lawson 2004年10月11日 (月) 13:06 (UTC)[返信]


以前、97%疑似科学だと内心思っていると書きました。今まで、ウソ「商品」に科学的根拠があるとは主張していませんし、そんな証拠もありません。一言で言うと「分かっていない・(疑似科学だ否だという)論争がある」と事実に基づき説明すべきであり、「疑似科学」と説明するな、それだけ。「疑似科学だ」は事実ではなく、「疑似科学であると科学者の多くが考えている」が事実en:Wikipedia:Neutral_point_of_view/Examplesを読んでなお、李白さん以外で「疑似科学は事実だ」と明確に言える方はいらっしゃいますか? ゲーム脳の記事が特定の立場を絶対に正しいとしない様子がお手本になるでしょう。Naruto 2004年10月11日 (月) 22:05 (UTC)[返信]


こんにちは。関連知識は乏しいのですが、「疑似科学」と「科学」に関して少し思うところがあったので、書いて見ます。

Narutoさんと近い考え方で、科学と疑似科学・非科学との区別に関しては、手法や手続きを基準にするとわかりやすい場合が多いと僕も思います。扱っている対象や、主張(仮説・理論・法則)の内容を基準にするよりも。ただ、そうすると、「マイナスイオンが疑似科学か」「マイナスイオンは科学用語か」というような問いには有効な答えが出せず、「マイナスイオン研究」が科学的に行われているか否か、について述べることができるだけ、ということになりそうです。Narutoさんの意見は、それでいいんじゃないか、というものともとれるのですが、それもちょっと物足りない感じなので、科学・疑似科学という分け方を研究の手法・手続き以外にどう適用できるか、考えてみました。

  1. (研究手法・手続きについて)「マイナスイオン研究」の中には科学的な手法・手続きによる研究もある。
  2. (用語・概念について)「マイナスイオンという概念・用語」については、従来の科学の用語法と馴染まない面があり(陰イオン問題)、科学用語に聞こえるが実際にはそうではない、という意味で擬似科学の用語とする考え方がある。だが一方では、大気イオンという既存の科学の一分野で用いられている概念とほぼ(部分的に?)一致するため、科学研究の対象にもなりえない、実体のない概念というわけではない。
  3. (知見・説明について)「マイナスイオンの効能についての説明」は、従来の科学的知見を言い換えたに過ぎないもの(最新の科学的知見を取り入れた商品で新規性があるように聞こえる場合があるが実際にはない)と、科学的に検証されていない効能を謳ったもの(用語法から科学的な研究に基づくものであるとの印象を受ける場合があるが、実際にはそうではない)とが大半であり、疑似科学の言説に属する。
  4. (科学者の期待について)科学的な研究が実を結んで、大気イオンが何らかの効能を持つという知見が確立するかどうかは、疑問視する科学者も多い。(のでしょうか? ここはよくわかりませんでした。)

こういう風に言えるのであれば、事実として疑似科学になっている傾向が強いけれども、それは、今後マイナスイオンが科学によって裏付けられる可能性を否定するわけではない、という辺りであるいはみなさんの合意が成立するんじゃないかとも思ったのですが、いかがでしょうか。

ただ、同時に、冒頭部分など、全体の論調を規定する部分としては、疑似科学と断言せず、もう少し慎重に「科学との結びつきを連想させやすい用語で、科学的にアプローチすることも可能ではあるが、一般に想像される形では科学との関連は乏しく、疑似科学との批判も多い。」程度でもいいのではないかとも思いました。

素人考えでいろいろミスがあると思いますが、みなさんの議論の進展のきっかけにでもなれば幸いです。Tomos 2004年10月12日 (火) 08:22 (UTC)[返信]


Tomosさん綺麗なまとめありがとうございます。気を付けていたはずが、結局大風呂敷を広げて「意見」の対立で議論をやってしまったようで、いろいろ議論を混乱させてしまいました。すみません。あくまでNPOVに基づいた記事のための議論になるよう心がけます。

  1. (手法・手続きについて)は異議はありません。査読のある論文が相当な数あるのは事実のようです(kazさんが今後反論しなければですが)。無論、大した意義のない論文であるとは誰しも思うでしょうが。
  2. (用語・概念について)も同意します。このまま記事にしたいくらいです。ただし、大気イオン自体も「既存の科学」というより「未科学」に分類する人がいます(東大の安井教授とか)ので、「既存の科学」と言い切れるかどうかさらに検討が必要かと思っています。
  3. (知見・説明について)。「根拠も効果もあるが、マイナスイオンという新語を付けて売り出した」という大手家電の一部商品、例えばオゾン脱臭や静電吸着が「疑似科学」かどうかは、確実に意見が割れると思います。後者の「科学的に検証されていないが科学的と主張するもの」は、定義よりほとんど疑似科学が明らかですね。ただし記事作者が断定するよりは、国民生活センターのレポートなどの「事実」を提示する形が有効だと思います。
  4. (科学者の期待について)。問題ないと思います。むしろこれが今後大発展すると思っている人はごく少数でしょう。

さて、議論の成果を少しは出したいので、とりあえず安全に変えられそうな、以下を提案させてください。

提案1
マイナスイオン#マイナスイオン業者たちの主張節の最初、「しかしマイナスイオン業者たちは論理を飛躍させて、ありもしない健康効果を謳おうとする」は、削除するか、提案2で作る反論集の方に移動する
1の理由
「論理を飛躍させて」いることは客観的事実として証明不可能です(「説明」ならいくらでもありますが)。「ありもしない健康効果」は字面からして侮蔑的なうえ、「健康効果が存在しない」という証明されていない事実を認定しています。
提案2
マイナスイオンに対する反論と議論の部分を本文に取り入れる。
2の理由
以前のApjさんの提案等も含んだものです。これを載せることになら、とりあえず反論をもらわないような気がしたので(笑) ゲーム脳を参考に作ってみたものです。

Naruto 2004年10月14日 (木) 08:38 (UTC)[返信]

どなたもコメントされないようなのでとりあえず。(前回の自分のコメントが余りに的外れということもないようでとりあえず一安心です。)

修正案2点、よいと思いました。提案2の方は、Narutoさん自身も表現上の点で迷っている部分があるように(外部ページのカコミ内のコメントから)見受けられましたが、それも含めて、とりあえずこちらに投下して他の人の推敲にかけてみるというのでいいんじゃないかと僕には思えました。(が、記述のスタイルや全体の論調についての大雑把な判断を超えた、個々の記述の妥当性や表現の適切性ついての評価は、関連知識のない僕には困難なので自信はありません。)

それから、上記の僕が書いたまとめについてNarutoさんから頂いたコメントですが、3点めの、「オゾン脱臭や静電吸着が「疑似科学」かどうか」ですが、これは擬似科学とレッテルを貼るとしても、貼らないとしても、いずれにせよ説明不足になってしまう感があるので、どちらと断言せずに、「マイナスイオンと呼ばれる現象・実体についての最新の科学的知見があり、その知見を応用したものだという印象を与えがちだが、実際には以前から科学的に知られている事柄で、商品化もされている効果に新しい名前を与えただけ」という類の説明をつけるのがいいということでしょうか。擬似科学とは呼べないまでも誤った印象を与えることには変わりがなく、科学的知見と商品の関連についての誤解を与えることでもあるので、一緒にしてしまう人がいるとしても不思議はないとも思いますが、同時に、それはそれ、擬似科学は擬似科学、という考え方も筋が通っていると思います。

Tomos 2004年10月19日 (火) 04:16 (UTC)[返信]

Re**: 2004年9月1日(水)のNaruto氏による記事改変の問題点[編集]

新しい情報提供を待っていたのですが現われず、ただ性急に結論を出そうとする姿勢に懸念を覚えるので一言だけコメントです。「修正には反対します」

「しかしマイナスイオン業者たちは論理を飛躍させて、ありもしない健康効果を謳おうとする」

これは実際に行われてきたことですから侮蔑でもなんでもありません。削除する必要さえありません。 Narutoさんは頭が良いのか、ロジックを操作するのは得意なようですが、現実から目をそらすのは問題だと思われます。李白 2004年10月19日 (火) 15:32 (UTC)[返信]

10/20 naruto[編集]

お久しぶりです。「マイナスイオン業者たちは論理を飛躍させて、ありもしない健康効果を謳おうとする」という記述が、当のマイナスイオン業者に受け入れられる記述じゃないことは、ほぼ明らかでしょう。「事実」というのは本質的に、すべての立場の人にとって異論がないものです。NPOVの考えに基づき、その1点のみでこの記述は明確に不適切だと思います。「マイナスイオン業者の論理には飛躍があり、ありもしない健康効果を謳って商品を販売している、と指摘する者は多い」とでもして場所を変えりゃ問題なくなるので、そう提案しているのですが、そのような編集が受け入れられない理由を教えてください。

あと…「新しい情報提供」って、もしかして例の査読検証再検証な論文のことでしょうか。僕は「出ません」と既に2回断言してますから、黙って待つのは恐らく無駄になるかと。ただ折角なので最近見つけた1編を紹介します。Cochrane Database Syst Rev. 2003(3):CD002986., "Ionisers for chronic asthma"は、気管支喘息にマイナスイオンが「効果がない」ことを述べた、非常にエビデンスレベルの高い記事です。大気イオンの人体への作用が最も詳細に調査され、泣く子も黙るコクランライブラリに載るだけの経験が蓄積された例。Naruto 2004年10月20日 (水) 13:53 (UTC)[返信]

世間で、「マイナスイオン」が「気管支喘息の治療にきく」という宣伝を(間接的にでも)行った商品があったのですか?本質的に疑問なのですが。kaz 2004年10月20日 (水) 14:01 (UTC)[返信]

間接的なの含めれば、さくっとGoogleで調べれば無数に見付かります。日本より海外の方がマイナスイオンと喘息の組み合わせが多かったんですかね、その辺は知りません。いずれにせよ日本でも少なくないです。naruto 2004年10月20日 (水) 16:00 (UTC)[返信]

マイナスイオンが気管支喘息に効果があるのは常識ですよ。

  • 医療文献に見るマイナスイオンの効果
  • http://www.n-ion.com/effect_med_10.html
  • 引用文献: 「医学領域 空気イオンの理論と実際」(木村正一、谷口正弘 共著)(南山堂書店) だそうです。

ここの情報をみれば、7割の方が臨床的に治っているのは明白です。 マイナスイオンの効能はその他に以下のものがあります。

  • 高血圧
  • 低血圧
  • 脈拍
  • 動脈硬化
  • リュウマチ
  • 多発性硬化症
  • 睡眠障害
  • 偏頭痛
  • てんかん
  • 気管支喘息
  • 更年期障害
  • ストレス

Saluman 2004年10月20日 (水) 15:52 (UTC)[返信]

マイナスイオンと定義[編集]

マイナスイオンが未定義語なのは明らかな事実なのに、どうしてマイナスイオンが科学の対象になると思うのですか?yhr 2004年10月28日 (木) 18:31 (UTC)[返信]

こんにちは。科学は常に厳密に定義された概念だけを扱っているわけではなくて、概念の有意義な定義法を模索しながらやっていくという面もあると考えればよいのではないのでしょうか。エーテルのようにそもそも実態的な根拠がないとして後に否定されることになる概念を用いて実験をしたこともあるわけですし。そうすると、マイナスイオンに関して今言われていることの内の一部は、将来的には否定されたり、別の物質なりプロセスなりによって説明されたり、一部はマイナスイオンの定義がより絞り込まれたりしてより的確に・確実に把握されて、そのように定義されたところのマイナスイオンの効果として説明されるようになる、ということがあるかも知れません。あるいは全部否定されるかも知れません。いずれにしても、それを明らかにしていくプロセスは科学的な方法・過程をとることができると考えてもよさそうに思います。というわけで、マイナスイオンは科学の対象にはなりえますし、これまでの議論から察するに、一部なっていると考えてもいいんじゃないかと思いました。Tomos 2004年10月29日 (金) 08:55 (UTC)[返信]
こんにちは、疑似科学の項目からきました。エーテルの場合とは根本的に違うと思います。エーテルは定義がきっちりとありましたが、マイナスイオンには定義が存在しません。「使う人によって考える物質が違うものを、どうやって研究するのですか?」ということをyhrさんは言っているのだと思います。Ligar 2004年10月29日 (金) 10:23 (UTC)[返信]
そうですね。簡潔な言い換えありがとうございます。yhr 2004年10月29日 (金) 11:03 (UTC)[返信]
ちょっとぶっきらぼうな言い方でしたね。いいたいことが伝わらなかったのはそのせいかも。
まず未定義語という事について。上記の議論でも出てきましたが、マイナスイオンという言葉は時と場合によって何種類かのことなった物質(状態)を指す言葉として用いられてきたという経緯があります。さらにマイナスイオンの効用についても時と場合によって様々なことがいわれきました。したがって何の修飾語も伴わない「マイナスイオン」という言葉を使って科学的な記述を行うことは不可能です。一方ある程度限定する修飾語を伴って「マイナスイオン」という言葉を用いれば科学的記述は可能であるかもしれません。たとえば「マイナスイオン」という語を大気イオンと同一視すれば化学的に言及することは可能でしょう。或いはある特定の効用に注目してそのような効果をもたらす物質を研究することも可能でしょう。しかしながら、それはもはや元来「マイナスイオン」という言葉が持っていた多義性を反映しておらず、それをもってして「マイナスイオン」に関する科学的記述であるというのは無理があります。
根本的に科学について誤解されているような気がするのですが、そもそも明確な定義がひとつもない概念を科学で扱うことは不可能です。エーテルの例をあげておられるので19世紀末のエーテル仮説について書きますが
  • エーテルとは光を伝える媒質である
という明確な定義のもとに
  • エーテルは19世紀の物理学で理解可能な物質である
という仮定を置いて構築された仮説です。これらの定義と仮定をもとに当時の知識の範囲内でエーテルおよび光に関する様々な観測可能な予言をすることが可能でした。そしてそれらの予言は後に実験によって否定されました。
もちろん、最初の仮説が不完全であったために後から修正が加えられるということは良くあることです。しかしながら定義を修正してしまったらもはや同じ物について言及しているのかどうかさえ不明になってしまいます。ましてや明確でない定義をもとにどうやって反証可能な仮説を組み立てるのでしょうか。エーテル仮説について実験で否定された後様々な修正案が考案されましたがそれらはすべて「エーテルは19世紀の物理学で理解可能な物質である」という仮定を変えるもので、けっして「エーテルとは光を伝える媒質である」という定義を変えるものでは有りませんでした。どうしても実験を説明できず結局定義を捨てざる終えなかったわけですが、これは定義が明確であったからこそできたことで不明確な定義では否定することもままなりません。そして否定することのできないものは科学では有りません。
以上簡単ですがお返事とさせていただきます。yhr 2004年10月29日 (金) 11:03 (UTC)[返信]

yhrさんの言いたい事がよく分かっていなかったらごめんなさい。バリエーションはあれ、「マイナスイオンとは空気中の負に帯電した物質である」辺りはほぼ共通の揺るがない概念としてみんなとりあえず持ってますよね。で、それをyhrさんは「無修飾のマイナスイオン」と表現し、科学的記述は不可能だ、とおっしゃっているようです。さらに、科学的記載が可能となるに至ったなら、既に「マイナスイオンとは別物の何か」だ、と言う主張が読み取れました。つまり論理的に書くと「マイナスイオンは未定義語」「未定義語は科学的探求の対象になりえない」故に「科学的探求の対象となるのはマイナスイオンではない」と(A→B, B→Cならばnot C→not A)。さらに言い換えると「マイナスイオンは科学の対象になった時点でマイナスイオンでなくなる」と。合ってますか?

従ってyhrさんは「限定されたマイナスイオン」の存在を全否定しているように思えます。何故なら「元来マイナスイオンは未定義語である」がすべての前提である以上、限定されたマイナスイオンなどという語は自己矛盾であるから。この点で、Tomosさんは、「元来マイナスイオンは未定義語」の前提を否定し、「限定されたマイナスイオン」として再解釈しうる余地を認めることで、マイナスイオンが科学になる余地をも認めています。

自分は、「定義が動的に変化していく」まで言えば言い過ぎにせよ、同時にyhrさんの「マイナスイオンの本質は未定義であること」とする意見も極論だろう、限定されたマイナスイオンが先にあって、そこから帰納的にマイナスイオンの正体が分かって行く途中だと捉えるのもいいじゃないか、と思います。

医学研究が現に対象にしているのは、確かに厳密には「マイナスイオン」そのものではなく、「○○社の某マイナスイオン製品」とか「○○放電式の(自称)マイナスイオン発生器」です。それが化学的・物性的に何をしているのかは、臨床医学的には一次的興味の対象ではありませんが、「マイナスイオン発生器」の概念はこれ以上ないくらい明確です。それはある意味、科学の対象になるほどに「限定されたマイナスイオン」であり、しかも「マイナスイオン以外の何かの研究をしている」と言い切るのも無理があるように自分には思えます。要するに、自分の素直な感覚に従うと、これは「マイナスイオンを対象にした科学」です。

その辺をどうyhrさんが解釈するのか、興味があります。yhrさんにとって「マイナスイオンの科学」という単語は矛盾なのですよね。ならば、特定のマイナスイオン機器の効果を検証していくという現に存在した過去の多数の営み、例えばCochrane Database Syst Rev. 2003(3):CD002986は、「マイナスイオンを対象にした科学ではない営み」なのか「マイナスイオンを対象にしていない科学」なのか、それ以外なのか、どれに該当するのでしょうか。

記事として「マイナスイオンが未定義語ゆえに科学にならない」と、「事実」として書くことには同意できないです。「定義はいろいろあるが、一部は曖昧で、しかも統一されていない」の方が正しいかと。

naruto 2004年10月29日 (金) 20:50 (UTC)[返信]

焦点がボケないように観点別に答えします
  • 『「マイナスイオンとは空気中の負に帯電した物質である」辺りはほぼ共通の揺るがない概念としてみんなとりあえず持ってますよね』について
    はたしてそうでしょうか?確かにマイナスイオンという言葉を聞いたひとはそう思う事も多いでしょうし、真実マイナスイオン発生装置と謳われる物の中に負に帯電した物質を作り出す装置は多くあります。しかしそれは科学の検証に耐えうるほどの明確な定義なのでしょうか?空気中に放出される負に帯電した物質をしらみつぶしに調べていき、そのどれもが効果は認められなかったが、一方でたとえばマイナスイオン発生器(の一部)に効果があることも確認されたとしましょう。そのときあなたは「マイナスイオン」には効果がなかったと認められますか?そうであれば「マイナスイオン」という語について「マイナスイオンとは空気中の負に帯電した物質である」という定義を採用することに異論は有りません。しかし僕にはこれはエーテルの例でいうところの「エーテルは光を伝える媒質である」という定義ではなく、「エーテルは19世紀の物理学で合う買える物質である」という仮定のほうに近いように思います。理論と実験が一致しなかったときに修正可能な仮定です。
  • 「マイナスイオンは科学の対象になった時点でマイナスイオンでなくなる」について
    僕の理解している「マイナスイオン」という言葉の使われ方にそって言えばyesです。もちろんマイナスイオンという言葉に科学的定義を与えた上で話をすることは可能ですから、「科学の対象になったマイナスイオンは科学的に定義されたマイナスイオン」である場合もあるかもしれません。しかし一般にこのような語法は非常に混乱を招く語法なので避けたほうが懸命でしょう。この記事においても「社会現象としてのマイナスイオン」についての記述が多い現状からすれば不適切な語法であると思われます。
  • 「限定されたマイナスイオンが先にあって、そこから帰納的にマイナスイオンの正体が分かって行く途中だと捉える」について
    マイナスイオンという言葉が規定する「効能」がある限定されたものであればそういう捕らえ方も可能でしょう。その場合はその「効能」についてどういう条件で発生するのか、そして最終的には具体的な物質はどのようなものかを科学的に研究していけばよいことになります。しかし現実にはマイナスイオンの効能とされるものは非常に多くの種類があり、しかもマイナスイオンの効能を主張する者によって、主張する効能が異なります。このような状況ではマイナスイオンはそもそも限定されないので前提から間違っていることになります。
  • 「マイナスイオン発生器」の概念はこれ以上ないくらい明確です」
    たしかに個々の製品を個別に見ているうちはそうでしょう。しかしそれは個々の製品についての評価であって、マイナスイオンの評価ではありません。マイナスイオン発生器と呼ばれる機械には非常にバリエーションが多いのです。マイナスイオンの評価をするためには非常に多くのマイナスイオン発生器について研究する必要があるでしょう。その上で共通する効能が発見されたならば、そのときマイナスイオンはその効能を発生させる原因に対してつけられた抽象的名称として定義しなおされ科学の俎上に上るでしょうしかし現実には個別の製品について行われた研究でも効能が歩かないかについて正反対の結果が出ており甲乙つけがたい状況だと思います(実際に個々の事例を詳細に検討したわけではないので二三の事例とあなたの書き込みからの類推です)。したがって個々の製品についてはは一部科学的研究が行われているがマイナスイオンというものを定義しなおすほどの結果は現れていないとおもいます。ちなみにリンク先に関しては「マイナスイオンそのものを対象にしているわけではない科学上の取り組み」という印象を持ちましたが断言はできません。
  • 「まとめ」
    「マイナスイオンが未定義語である」のはあくまでも現状での話です。将来にわたって科学的な検証に耐えうる再定義がなされないとは限りません(可能性は低いだろうと思います)。しかし将来のことを語ってもしょうがないのです。現状で「マイナスイオンは~である。」という記述は決して科学的記述ではありません。マイナスイオンという言葉を科学的に定義しなおすことが可能であるという科学的根拠が示されるまでこの状況は変わりません。
yhr 2004年10月29日 (金) 23:12 (UTC)[返信]

お返事ありがとうございます。yhrさんの主張は「世の中に自称"マイナスイオン"が無数の種類ある限り、マイナスイオンの存在を肯定するのも不可能、特定の機器が"マイナスイオン"を出していると証明するのも不可能、"マイナスイオン"に効果があるなんて言うのはもっと不可能」でまとめられるように思います。やっと昔の記事の「反証不可能」が言わんとしていたことが少し分かってきたかも。

ただ、「特定のマイナスイオン発生機の検証をしても、マイナスイオンの科学にはならない」という議論は、意見の1つとしては面白いと思いますが、実際の所は、数ある反対意見のうちの1つに過ぎないかな、と思います。マイナスイオン機器について検証するのは「マイナスイオンにたいする科学的探求」だ、と素直に(?)認識している人は、僕も含め、多いと思いますので。

以下、yhrさんの意見に対する単なる反駁なので小さめに書きます。「特定のマイナスイオン機器」の科学と「マイナスイオン」の科学が"厳密には"違う、という主張はまったくその通りかと。yhrさんの仰るとおり丁寧に考えれば、「マイナスイオンの有効性」とやらを一部分でも証明するには2つの補題が必要です。(1)…特定の某機械が"マイナスイオン"を出していること。(2)…特定の某機械に臨床効果があること(勿論正しい二重盲検法などの試験で)。前者は主に化学の仕事でしょうが、そりゃ厳密な定義をくれない限り証明のしようがありませんね。yhrさんが注目するのはこちらでしょう。一方で後者は主に医学の仕事であり、別にマイナスイオンの厳密な定義なしに、先に厳密に試験可能です。yhrさんにとって、前者のみが「マイナスイオンの科学」であり、後者は「マイナスイオンではない何かの科学」になってしまうわけですが、研究の目的からして、さすがにそれはないでしょう、という気もします。(1)がなく(2)だけあっても砂上の楼閣だと仰るかもしれませんが、(2)のようなアプローチをいつかどこかで取らない訳にも、やっぱりいかない訳で、目的が目的だけに「マイナスイオンの科学研究」と呼ぶのは差し支えないだろう、と。(1)は今のところ証明不可能だ、というyhrさんの主張であり、確かに今のところその部分の証明は弱いと思いますが、実際の所、その点をみんな揃って厳しく反論してる印象でもないです。「マイナスイオン発生器は、正体は厳密に分かっていないながら特別な何かを出しているらしいし、とりあえずそれをマイナスイオンと仮に呼んでおいても構わないでしょう」くらいに思ってる人が多いかと。
「限定されたマイナスイオンが先にあって、そこから帰納的にマイナスイオンの正体が分かって行く」に対する「マイナスイオンはそもそも限定されないので前提から間違っている」という反論も、同様で、yhrさんが(1)の部分で拘り過ぎている印象です。

さて、記事の話ですが、マイナスイオンの概念に関するyhrさんの意見は、「マイナスイオンという語は化学用語ではなく商業用語に過ぎず、そもそも科学的に論じるには適さない」という形で、自分の文案中では「反論と議論」欄に既に含まれています。もう少し詳しく書いてもいいかもしれません。この反論集を本記事に反映させようと思っているのですが如何でしょう。

また、yhrさんの心配をよそに(?)、「マイナスイオンは負の大気イオンである、つまり主に酸素イオンの水和物等である」という「定義」は、結構広まっているようにも感じています。今の記事もそうなってますね。全員に統一されることは金輪際ないでしょうが、一方で、「実際はそう言うものなんじゃないか」と言う統一の機運も、それは科学というより社会現象としてかもしれませんが、無視してはいけないように思います(一例)。各所のマイナスイオンに対する反対記事もあらかた読みましたが、大多数はyhrさんのような論調ではなく、「マイナスイオンとは具体的には酸素イオンの水和物だと言われているが云々」、と、ある程度には具体的な概念であることを既に認めて議論する立場であり()、「未定義語だ、定義が定まるまで何も語ってはイケナイ」とする立場は極小数でした。昔書いた自分の文案の「概念と定義」や「反論と議論」の欄は、その辺も踏まえて「一方で、マイナスイオンの実体を例えば酸素イオン水和物、負の大気イオンなどであると仮定し、一応その存在は認めて議論する立場もある」とするなど、実はそこそこ上手にまとまっているんじゃないかと思うのですが、具体的にこういう記述に置き換えてみることについてはどう思われるでしょうか。改善の提案とかあれば是非お願いします。

naruto 2004年10月31日 (日) 16:55 (UTC)[返信]

僕の言いたいことは大体伝わったようなので安心しました。Narutoさんの文案も十分に読み込んだとはいえませんが読ませていただきました。具体的な改善の提案については今のところはこれと言っていい案も浮かびませんので遠慮させていただきます。ただ少しだけ、まず臨床医学的な研究が先行することに問題があるとは思っていません。しかしそれを「マイナスイオンの科学」であると称するならばまずどのような効果をもってマイナスイオンの影響であるとするのかを示していただく必要があるかと思います。つぎにマイナスイオンの化学的定義ですが、やはり現段階で何らかの物質に限定して研究するのはまずいと思います。酸素イオンの水和物に関する研究はマイナスイオン研究の立場からはあくまでも「マイナスイオンが持つといわれている効能を実際に生じさせる物質の候補の一つに関する研究」であると捕らえるべきなのだと思います。以上簡単ですがとりあえずのお返事です。yhr 2004年10月31日 (日) 20:00 (UTC)[返信]

医学的な「自称マイナスイオンの研究」のターゲットですが、具体的には抗酸化作用だとか耐糖能、あるいはリラックス効果について検討する日本語記事が多いようです(日本語論文集)。英文だと殺菌が多い印象。松永氏も指摘する通り、それぞれ勝手に「アレに効いたコレに効いた」と騒いでいるだけの段階かも。化学的定義について、あのように仮定するのが妥当なのか強引なのか知りませんが、いずれにせよ記事的には「酸素イオンだと決まっていると言う人もいる、有力な候補に過ぎないとする人もいる、その他もいる」となりそうです。naruto 2004年11月1日 (月) 07:44 (UTC)[返信]