安野眞幸

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安野 眞幸(あんの まさき、1940年10月29日[1] - )は、日本史学者、弘前大学名誉教授。対外交渉史が専門。

来歴[編集]

神奈川県横須賀市に生まれる。1964年東京大学文学部国史学科卒、1973年同大学院博士課程単位取得満期退学弘前大学教養部助教授。1989年『バテレン追放令』でサントリー学芸賞受賞[2]、その後教授。2006年定年退官して名誉教授、聖徳大学教授。2011年定年退職。

中世日本の下人、長崎市におけるバテレン追放令平戸横瀬浦・長崎などの貿易港楽市・楽座唐人屋敷についての研究を行なっている。貿易港と関わった商業民族や対外交易者は、共同体の境界線に属する二重所属的な人々であり、こうした集団が市民社会の形成を担ったと論じている。

著書[編集]

  • 『下人論―中世の異人と境界』日本エディタースクール出版部、1987年
  • 『バテレン追放令―16世紀の日欧対決』日本エディタースクール出版部、1989年
  • 『港市論―平戸・長崎・横瀬浦』日本エディタースクール出版部、1992年
  • 『楽市論―初期信長の流通政策』法政大学出版局、2009年
  • 『山茶花の恋 歌集』日本エディタースクール出版事業部 2009
  • 『世界史の中の長崎開港 交易と世界宗教から日本史を見直す』言視舎 2011
  • 『教会領長崎 イエズス会と日本』講談社選書メチエ 2014
  • 『日本中世市場論 制度の歴史分析』名古屋大学出版会 2018

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • 安野眞幸「長崎の唐人屋敷」『中近東文化センター研究会報告』第11号、中近東文化センター、1994年3月、169-192頁、CRID 1050282811149129216hdl:10129/2060 
  • 安野眞幸『近世初頭長崎の華僑社会と唐人貿易の研究』(レポート)弘前大学教育学部、1996年。hdl:10129/2063https://hirosaki.repo.nii.ac.jp/records/3145。"平成6,7年度科学研究費補助金(一般研究(C))研究成果報告書 ; 課題番号06610299"。 
  • 安野眞幸「戦国期日本の貿易担当者 : 禅僧からイエズス会士へ」『クロスロード』第2号、弘前大学教育学部、2000年12月、9-18頁、CRID 1050001202538803840hdl:10129/2153ISSN 1345-675X