アスワン博物館
_w.svg){kind=small} アスワン博物館Aswan Museum | |
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| 施設情報 | |
| 専門分野 | 考古学（アスワン、ヌビア） |
| 事業主体 | エジプト観光考古省 |
| 開館 | 1912年（正式1917年） |
| 所在地 |
 エジプト、アスワン県アスワンエレファンティネ島 (Jazīrat Aswān) |
| 位置 | 北緯24度05分06秒 東経32度53分13.6秒 / 北緯24.08500度 東経32.887111度座標: 北緯24度05分06秒 東経32度53分13.6秒 / 北緯24.08500度 東経32.887111度 |
| プロジェクト:GLAM | |
アスワン博物館（アスワンはくぶつかん、英: Aswan Museum、アスワン遺物博物館、英: Aswan Antiquities Museum）は、エジプトのアスワンに位置するエレファンティネ島 (Jazīrat Aswān[1]) にある博物館である。
アスワン・ロウ・ダムを建設したウィリアム・ウィルコックスの別荘（ヴィラ、休息所）として1898年に建てられ、1912年[2]、イギリス人エジプト学者のセシル・マラビー・ファースが設立した[3][4]博物館に改装された。博物館の正式な開館は1917年とされる[5]。博物館には、アスワン・ダムの建設中に発見・保管されていたヌビアの遺物（アーティファクト）が収蔵・展示された[2]。
施設は1990年代に拡張され[6]、ドイツ調査団らの発掘調査の関係により、1991-1993年に別館が[5]、博物館の北10メートルに建設された[7]。別館は面積約220平方メートルで3つの展示室を備え、1969年からその後1998年にわたるドイツとスイスの共同調査により発見された遺物1788点が展示された[7]。博物館には、調度品、陶磁器、武器、ミイラ、彫像など、ヌビアおよびアスワンで発見・収集された歴史的遺物が展示された[6]。その後、アスワン郊外にヌビア博物館が1997年11月に開館し[7]、ヌビアの遺物の多くが移されている[2]。
2011年エジプト革命による騒乱のうちに、数多くの博物館が盗難の被害を受けたが、3年後の2014年1月、アスワン博物館において遺物およそ100点（96点）が消失したと考古省より発表された[8]。アスワン博物館は、2011年の騒乱以来閉鎖されていた[5]。
2016年に、翌2017年の正式開館100周年の式典に合わせて博物館を外国人観光客に公開することが決定され[9]、2017年2月21日、博物館の別館が開館した。別館の収蔵・展示は、石器、葬制絵画や葬送調度類、衣装やお守り (amulets) 、桃色（ピンク）花崗岩のトトメス2世像などの彫像のほか、ギリシャ・ローマ時代の硬貨（コイン）など多岐にわたる[7]。
2021年11月、観光考古省（2019年12月統合[10]）は、アスワン博物館の修復・再開発事業の一連の準備調査の開始を発表した[5]。博物館付近にはナイロメーターがあり、クヌム神殿の遺構のほかサテト神殿が復元されるなど、エレファンティネ（古名アブウ[11][12]、Abu[1]〈Abw, Abou, Yebu, Yeb[13]〉）遺跡群（英: Ruins of Abu）に関する調査が数多く行われている[14]。
出典[編集]
- ^ a b “Elephantine”. Britannica. 2024年3月7日閲覧。
- ^ a b c “Aswan Museum”. Lonely Planet. Red Ventures. 2024年3月7日閲覧。
- ^ Cecil Mallaby Firth; Battiscombe George Gunn (1 June 2007). Excavations at Saqqara: Teti Pyramid Cemeteries. Martino Pub.. ISBN 978-1-57898-651-4
- ^ “Cecil Mallaby Firth”. Artefacts of Excavation. The Griffith Institute, University of Oxford (2015年). 2024年3月7日閲覧。
- ^ a b c d “Egypt to restore Aswan Museum in Elephantine Island”. Egypt Independent (Al-Masry-Youm). (2021年11月9日) 2024年3月7日閲覧。
- ^ a b “Aswan Museum”. Museums. State Infomation Service (2017年9月4日). 2024年3月7日閲覧。
- ^ a b c d “Aswan”. Tourism. State Infomation Service (2023年11月21日). 2024年3月7日閲覧。
- ^ Maggie Hyde (2014年1月1日). “Nearly 100 ancient artifacts reported missing from Egyptian museum”. CTV News. The Associated Press 2024年3月6日閲覧。
- ^ “بالصور.. وزير الآثار يقرر فتح متحف "الفنتين" فى أسوان أمام السائحين”. Wayback Machine (2016年4月2日). 2020年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月7日閲覧。
- ^ “Ministry of Tourism & Antiquities (former Ministry of State of Antiquities, Egypt)”. development aid. 2024年3月7日閲覧。
- ^ 近藤二郎『エジプトの考古学』（改訂版）同成社〈世界の考古学④〉、2012年（原著1997年）、71頁。ISBN 978-4-88621-622-9。
- ^ トビー・ウィルキンソン 著、内田杉彦 訳『図説 古代エジプト人物列伝』悠書館、2015年（原著2007年）、8・40・79・81・93・134・354・383頁。ISBN 978-4-903487-97-7。
- ^ “Quelques grandes villes: Éléphantine” (フランス語). Antikforever.com. 2024年3月17日閲覧。
- ^ “Ruins of Abu”. Lonely Planet. Red Ventures. 2024年3月6日閲覧。
