アーサー・スティーブンソン

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アーサー・スティーブンソン
Arthur Stepheson
フリーエージェント
ポジション パワーフォワードセンター
基本情報
愛称 Alex,Big Alex
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1987-08-07) 1987年8月7日(36歳)
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス
身長 203cm (6 ft 8 in)
体重 122kg (269 lb)
キャリア情報
ドラフト 2011年NBAドラフト外
選手経歴
2011–2012
2013–2014
2014–2015
2015–2016
2016
2016
2016–2017
2017
2018-2019
2019-
ギリシャの旗パニオニオスBC
スロベニアの旗KKユニオン・オリンピア
トルコの旗イスタンブールBB
アイオワ・エナジー(Dリーグ)
ロサンゼルス・クリッパーズ
メンフィス・グリズリーズ
中華人民共和国の旗龍獅籃球倶楽部
フィリピンの旗メラルコ・ボルツ
日本の旗 横浜ビー・コルセアーズ
フィリピンの旗Blackwater Elite
受賞歴
選手情報 ウィキデータを編集 B.LEAGUE.jp
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

アーサー・スティーブンソン(Arthur Stepheson、1987年8月7日 - )は、アメリカ合衆国ロサンゼルス出身のプロバスケットボール選手。ポジションはパワーフォワード、センター。203cm、122kg[1]。背番号33。

来歴[編集]

アマチュア選手時代[編集]

高校はカリフォルニア州ノース・ハリウッドのハーバード=ウェストレイク・スクールでプレイし、3年生(senior)時の試合では16試合で20以上のリバウンドを記録しており、2006 boys high school basketball All-Americans Fourth team に選出されている。

大学はノースカロライナ大学に進学したが、2008年には家族の健康上の理由で南カリフォルニア大学に転校し、南カリフォルニア大学のUSCトロージャンズでプレイした[2]。 2009年 12月14-20日のパシフィック・テン・カンファレンスの週間MVPに選出されている。

プロ選手時代[編集]

パニオニオスBC (2011–2012)[編集]

2011年のNBAドラフトでは指名されず、プロ選手としてのキャリアをギリシャのパニオニオスBCでスタートした。2011–12 シーズンでは21試合に出場し、平均10.3得点、7.3リバウンドを記録したが、負傷の影響もあり、シーズン終了後にパニオニオスBCを退団した。

KKユニオン・オリンピア (2013–2014)[編集]

2013年7月に、スロベニアのプレミアリーグに所属するKKユニオン・オリンピアと単年度契約を結んだ[3]。KKユニオン・オリンピアでは20試合に出場し、リーグ戦では1試合平均6.6得点、5.2リバウンド、ボスニア・ヘルツェゴビナクロアチアモンテネグロセルビアスロベニアのチームで構成される独立リーグであるABAリーグでは1試合平均8.3得点、5.7リバウンドを記録している[4]

イスタンブールBB (2014–2015)[編集]

2014年のNBAサマーリーグではNBAサクラメント・キングス から参加したがNBAチームとの契約はならず、トルコリーグのイスタンブールBBと2014-15シーズンの契約を交わした[5]。トルコリーグでは29ゲームに出場し、1試合平均12.3得点 9.2リバウンドを記録している。

NBA and D-League (2015–2016)[編集]

2015年のNBAサマーリーグではダラス・マーベリックスから参加し、10月7日にメンフィス・グリズリーズと契約した[6] 。しかしプレシーズンマッチ3試合の出場後の10月24日にグリズリーズを解雇された[7]。10月31日にはグリズリーズからのアフィリエイト・プレイヤーとして Dリーグアイオワ・エナジーと契約した[8]。11月14日のスーフォールズ・スカイフォース戦で公式戦に初出場し、37分間の出場で13得点、17リバウンド、2アシスト、1スティールを記録した[9]。2016年1月29日にはDリーグのオールスターゲームにEast All-Star teamのメンバーとして選出された。2015-16シーズンのDリーグでは26試合に出場し、1試合平均で34.3分出場、15.7得点、13.3リバウンド、1.3ブロックを記録している[10]

2016年2月20日にはロサンゼルス・クリッパーズ10日間契約を結んだ[11]。NBAでのデビュー戦となったのは、同日2月20日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦で2分間出場し、1つのリバウンドを記録している[12]。2月22日のフェニックス・サンズ戦では、初得点と、初のブロックショット(相手はジョン・ルーアー)を記録した[13][14]。2回目の10日間契約が終了した後、クリッパーズとの契約が新たに結ばれることはなかった。

3月12日には、負傷者が相次いでいたメンフィス・グリズリーズ10日間契約を結んだ。メンフィスとはNBAの故障者特例(Hardship Exception)としての契約となり、通常時の最大ロースターである15名を超える17人目のロースターとしての契約になった[15] 。メンフィスでの2試合目のゲームとなった3月14日のヒューストン・ロケッツ戦では、25分間出場し、12得点、15リバウンドを記録した[16]。グリズリーズとの10日間契約が終了した後[17][18]は、アイオワ・エナジーに復帰した。2015-16シーズン終了時には、All NBA D-LeagueのFirst Teamに選出されている[19]

龍獅籃球倶楽部(Guangzhou Long-Lions)/ メラルコ・ボルツ (2016–2017)[編集]

2016年のNBAサマーリーグにはグリズリーズから参加した[20]が、NBAチームとの契約には至らず、11月15日に中国プロバスケットボールリーグの龍獅籃球倶楽部(Guangzhou Long-Lions)と契約した[21] 。デビュー戦は同日の新疆広匯飛虎倶楽部(Xinjiang Flying Tigers)戦で、21分間の出場で、10得点、14リバウンド、1アシスト、1スティール、1ブロックを記録した[22]

2017年2月には、フィリピンプロバスケットボールリーグメラルコ・ボルツ2017 PBA Commissioner's Cupにおける外国人枠で加入した[23]。チームは6月9日のクォーターファイナルでTNTカトロパに敗退し、スティーブンソンも大会後に退団した。

横浜ビー・コルセアーズ (2018–2019)[編集]

2018年12月7日に横浜ビー・コルセアーズへの加入が発表された[1]。Bリーグでのデビュー戦は12月8日の川崎ブレイブサンダース戦となり、同試合では24分間の出場で8得点、9リバウンド、1アシストを記録した。12日の富山戦では、Bリーグ歴代タイ記録となるオフェンスリバウンド12本。16日の大阪戦ではディフェンスリバウンド14本 総リバウンド21本(いずれもチーム新記録)を成功させた。出場試合数が規程に達しなかったためBリーグリバウンド王は獲得できなかったが、アーサーの記録した一試合平均のリバウンド数13.6本は、リバウンド王を獲得したジョシュ・ハレルソンの12.3本を上回っていた。

Blackwater Elite (2019–)[編集]

横浜ビー・コルセアーズに在籍中の2019年4月18日に、日本でのシーズン後のPBABlackwater Elite入団が発表された[24]。デビュー戦は5月19日のコミッショナーズ・カップMeralco Bolts戦で、21得点 31リバウンドの活躍でチームを勝利に導いた[25]

人物[編集]

バスケットボールプレイヤーとしての特徴[編集]

  • スティーブンソンは自身のプレイスタイルについて、基本的にはフィジカルと圧力でインサイドに突進するバック・トゥ・ザ・バスケット(back-to-the-basket)プレイヤーであり、リバウンド、ダンクなどインサイドでのアグレッシブなプレーに特長があると語っている[26]
  • プロ入り後も大部分のシーズンで50%前後と、かなり苦手としている。特にBリーグにおけるシーズン成績では、2018-19シーズンは成功率38.1%と40%を割り込んでおり、B1 77選手中77位だった。

その他[編集]

  • 米国時代はファミリーネームの「Stepheson」の発音は"Steevis-son"としていたが[27]、日本では"スティーブンソン"の登録名としている[1]
  • 2018年にはTVドラマThe Perfect Plan (Juicy Fruit役)で俳優としてデビューしている。
  • 横浜ビー・コルセアーズ オフィシャルブーストソングにおける選手紹介
朝から目力 底力ムッシュメラメラパワーの海賊 No.33 アーサースティーブンソン♫[注 1]

注釈[編集]

  1. ^ コメディアン関敬六の持ちネタからのオマージュ

個人成績[編集]

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック   TO  平均ターンオーバー  PPG  平均得点
 太字  キャリアハイ  *  リーグリーダー  †  優勝シーズン
シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
A1リーグ 2011-12 パニオニオスBC 21 18 23.4 0.623 1.000 0.535 7.33 0.76 0.38 0.86 2.10 10.29
Liga ABA 2013-14 KKユニオン・オリンピア 26 6 17.4 0.560 0.000 0.384 5.65 0.23 0.50 1.04 1.04 8.31
SKL 2013-14 20 1 16.4 0.485 0.000 0.562 5.20 0.25 0.20 0.60 1.10 6.60
Eurocup 2013-14 16 4 17.3 0.637 0.000 0.358 6.25 0.31 0.25 0.94 1.12 8.44
BSL 2014-15 イスタンブールBB 29 21 26.8 .563 .000 .437 9.21 0.86 0.31 0.90 2.52 12.31
Dリーグ 2015-16 アイオワ・エナジー 32 31 33.1 .579 .000 .486 13.4 1.0 0.4 1.3 2.3 15.4
NBA 2015-16 ロサンゼルス・クリッパーズ 4 0 3.0 1.000 .000 .000 0.5 0.0 0.0 0.5 0.0 0.5
メンフィス・グリズリーズ 4 0 15.3 .308 .000 .400 6.5 0.5 0.3 0.8 0.0 5.0
CBA 2016-17 龍獅籃球倶楽部 18 1 24.6 .527 .000 .560 10.28 0.61 0.33 0.78 1.83 12.22
PBA 2016-17 メラルコ・ボルツ 14 14 37.3 .484 .000 .538 19.36 1.50 0.57 1.79 2.93 15.57
B.LEAGUE 2018-19 横浜ビー・コルセアーズ 35 34 34.4 .544 .000 .544 13.6 1.9 0.4 0.7 2.1 15.2

参照[28]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 2018-19シーズン  新加入選手契約締結のお知らせ” (2018年12月7日). 2018年12月7日閲覧。
  2. ^ Goldstein, Ben (2008年9月3日). “Stepheson transfers to USC for family reasons”. HW.com. 2008年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月25日閲覧。
  3. ^ Union Olimpija Lubiana announce center Alex Stepheson”. Sportando.com (2013年7月25日). 2013年7月25日閲覧。
  4. ^ ALEX STEPHESON Basic Statistics 2013/14 Adriatic”. DraftExpress.com. 2016年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月23日閲覧。
  5. ^ Alex Stephenson signs with IBB”. Sportando.com (2014年8月25日). 2014年2月26日閲覧。
  6. ^ “Memphis Grizzlies sign Alex Stepheson”. NBA.com. (2015年10月7日). http://www.nba.com/grizzlies/news/alex-stepheson-151007 2015年10月7日閲覧。 
  7. ^ “Memphis Grizzlies waive four players”. NBA.com. (2015年10月24日). http://www.nba.com/grizzlies/news/grizzlies-waive-players-151024 2015年10月24日閲覧。 
  8. ^ “Iowa Energy Announce Returning, Affiliate, Tryout Players and Draft Rights Players for 2015 Training”. OurSportsCentral.com. (2015年10月31日). http://www.oursportscentral.com/services/releases/?id=5065432 2015年10月31日閲覧。 
  9. ^ Skyforce Fall Against Energy 98-95 In Home Opener”. NBA.com (2015年11月14日). 2016年2月20日閲覧。
  10. ^ Sixteen NBA Veterans Headline Rosters for NBA Development League All-Star Game Presented By Kumho Tire”. NBA.com (2016年1月29日). 2016年1月29日閲覧。
  11. ^ Clippers sign Alex Stepheson to 10-day contract”. InsideHoops.com (2016年2月20日). 2016年2月21日閲覧。
  12. ^ Warriors ride hot shooting to 115-112 victory over Clippers”. NBA.com (2016年2月20日). 2016年2月20日閲覧。
  13. ^ Clippers hand Suns worst loss of dismal season, 124-84”. NBA.com (2016年2月23日). 2016年2月28日閲覧。
  14. ^ Clippers sign Alex Stepheson to second 10-day contract”. InsideHoops.com (2016年3月2日). 2016年3月2日閲覧。
  15. ^ Grizzlies sign Ray McCallum and Alex Stepheson to 10-Day Contracts”. NBA.com (2016年3月12日). 2016年3月12日閲覧。
  16. ^ Motiejunas and Ariza help Rockets to 130-81 win over Memphis”. NBA.com (2016年3月14日). 2016年3月14日閲覧。
  17. ^ Fischer, Rob (2016年3月22日). “In addition, Alex Stepheson's 10-day...”. Twitter. 2016年3月22日閲覧。
  18. ^ Tillery, Ronald (2016年3月22日). “Griz lost an injury exception so Alex Stepheson...”. Twitter. 2016年3月22日閲覧。
  19. ^ NBA Development League Announces 2015-16 All-NBA D-League Teams”. NBA.com (2016年4月29日). 2016年4月30日閲覧。
  20. ^ Grizzlies announce NBA Summer League 2016 roster”. NBA.com (2016年7月5日). 2016年11月20日閲覧。
  21. ^ Alex Stepheson signs at Guangzhou”. Asia-Basket.com (2016年11月15日). 2016年11月19日閲覧。
  22. ^ Regular Season Round 7: Guangzhou - Xingjiang FT 89-99”. Eurobasket.com (2016年11月15日). 2016年11月19日閲覧。
  23. ^ Sacamos, Karlo. “Meralco bringing in former NBA player Alex Stepheson as Onuaku unavailable”. spin.ph. 2017年2月23日閲覧。
  24. ^ PBA: Blackwater gets Stepheson” (2018年4月18日). 2019年5月17日閲覧。
  25. ^ Stepheson, Parks lead Blackwater past Meralco in overtime” (2018年5月19日). 2019年5月22日閲覧。
  26. ^ Sports 5's Interview With Alex Stepheson”. Melalco volts (2017年3月16日). 2018年12月8日閲覧。
  27. ^ 2010-11 Men's Basketball Roster”. USC Trojan volts. 2018年12月8日閲覧。
  28. ^ Alex Stepheson

外部リンク[編集]

関連項目[編集]