オオイチレツダコ属
オオイチレツダコ属 | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Megaleledone Iw. Taki, 1961 | |||||||||||||||||||||||||||
タイプ種 | |||||||||||||||||||||||||||
Megaleledone senoi Iw. Taki, 1961 | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
giant Antarctic octopus | |||||||||||||||||||||||||||
下位分類群(種) | |||||||||||||||||||||||||||
オオイチレツダコ属[1] (genus Megaleledone)はマダコ上科 Megaleledonidae 科に属する属である。南極海に生息するタコ Megaleledone setebos 一種のみを含む単型の属である。
概要[編集]
Megaleledone setebosは少なくとも外套長28 cm、全長90 cmになる[2]。本種は貝に大規模に小孔を開け、有毒の唾液を注入することにより採餌する[3]。その毒は氷点下であっても作用する[3]。
1982年から1985年にかけて海洋水産資源開発センターが行った底曳網による調査では、アルゼンチン南東沖(南極半島付近)、ニュージーランド南東沖、クローゼー諸島周辺の水深107-972 mから44個体の底生タコ類が得られたが、その中に本属のタコが確認された[1]。本属のタコ Megaleledone setebos(文献中にはMegaleledone senoiとして記録)は水深120-803 mから雄5個体、雌3個体の計8個体見つかっており、外套長は雄で110-145 mm、雌では105-120 mmであった[1]。最初の個体は1982年、吉野丸により南緯62度59分 西経62度9分 / 南緯62.983度 西経62.150度、水深803 mから獲られた雄1個体のみであり、残りの個体は全て1985年、播州丸により獲られたものである[1]。そのうち雄4個体は何れも南緯61度10分 西経55度55分 / 南緯61.167度 西経55.917度、水深120 mから得られ、雌3個体は南緯63度28分 西経62度58分 / 南緯63.467度 西経62.967度、水深475 mから得られている[1]。
タイプ種[編集]
本属は瀧巖によってMegaleledone senoi Iw. Taki, 1961 1種が属する属として1961年に設立された[4]。しかし2003年に、この種は1932年にRobsonによりGraneledone setebos Robson, 1932と名付けられていたものと同じであったと報告された[2]。そのため、国際動物命名規約の定める先取権によりこの種はMegaleledone setebos (Robson, 1932)となった。しかしタイプ種は設立時の名義種となるのでMegaleledone senoi Iw. Taki, 1961である[4]。
脚注[編集]
- ^ a b c d e 窪寺・奥谷 1993, pp.1-2
- ^ a b Allcock, A.L.; Hochberg, F.G; Stranks, T.N. (2003). “Re-evaluation of Graneledone setebos (Cephalopoda: Octopodidae) and allocation to the genus Megaleledone”. Journal of the Marine Biological Association of the UK 83 (2): 319–328. doi:10.1017/S0025315403007148h.
- ^ a b “Antarctic octopuses found with cold-resistant venom”. Reuters (2010年7月22日). 2019年9月28日閲覧。
- ^ a b “Medaleledone Iw. Taki, 1961”. WoRMS. 2019年9月28日閲覧。
参考文献[編集]
- 窪寺恒己、奥谷喬司 (1993). “南大洋産イチレツダコ類の分類及び分布”. 平成5年度 イカ類資源・漁海況検討会議 24: 1-2 .