キッチーズ賞
| キッチーズ The Kitschies | |
|---|---|
| 受賞対象 | 文学賞 |
| 国 | .svg){kind=small} イギリス |
| 公式サイト | http://www.thekitschies.com |
キッチーズ（The Kitschies）は、イギリスの文学賞。前暦年にイギリスで刊行・発表された作品のうち「もっとも先鋭的で、知的で、エンターテインメントであり、スペキュレイティヴまたはファンタスティックな要素を持つ作品（the year’s most progressive, intelligent and entertaining works that contain elements of the speculative or fantastic）」に贈られる。[1]
主にSF、ファンタジー、ホラーなどのスペキュレイティヴ・フィクション作品を対象とした賞である。
概要[編集]
キッチーズを運営するのは、「様々な形で、ジャンル文芸における議論を刺激し、向上させる（encouraging and elevating the tone of the discussion of genre literature in its many forms）[2]ことを目的として掲げるNPOである。創設者のアン・ペリーとジャレド・シュリン(Jared Shurin)は、ファンタジーやスペキュレイティヴな要素を持ち、内容や構成の面で先鋭的な作品に注目を集めたい、と述べている。
候補作と受賞作は選考委員会方式によって決定される（選考委員は毎年変わる）。受賞者には賞金と、編物の触手のトロフィーが贈られる。[1]
部門は下記のとおり。
- 赤い触手（Red Tentacle for best novel） - 長編部門。賞金1000ポンド。2009年-。
- 金の触手（Golden Tentacle for the best debut novel） - 新人部門（著者の初長編が対象）。賞金500ポンド。2010年-。
- 墨の触手（Inky Tentacle for the best cover art） - カバーアート部門。賞金500ポンド。2011年-。
- 見えない触手（Invisible Tentacle for the best natively digital fiction） - デジタル・フィクション部門。2014年-2015年。
- 黒い触手（Black Tentacle） - 選考委員の裁量によって贈られる特別賞。2010年-2015年。
受賞作[編集]
年度は刊行年（授賞の前年）を基準としている。2016年は賞自体が休止した。
赤い触手（長編部門）[編集]
- 2009年 - 『都市と都市』The City & the City、チャイナ・ミエヴィル[3]
- 2010年 - 『ZOO CITY』Zoo City、ローレン・ビュークス[4]
- 2011年 - 『怪物はささやく』A Monster Calls、パトリック・ネス&シヴォーン・ダウド[5][6]
- 2012年 - 『エンジェルメイカー』Angelmaker、ニック・ハーカウェイ[7][8]
- 2013年 - 『あるときの物語』A Tale for the Time Being、ルース・オゼキ[9][10]
- 2014年 - Grasshopper Jungle、Andrew A. Smith [11][12]
- 2015年 - The Heart Goes Last、マーガレット・アトウッド
- 2016年 - 休止
- 2017年 - The Rift、ニーナ・アラン
- 2018年 - Circe、Madeline Miller[13]
- 2019年 - The Fire Starters、Jan Carson[14]
金の触手（新人部門）[編集]
- 2010年 - King Maker、Maurice Broaddus[4]
- 2011年 - God's War、カメロン・ハーレイ[5]
- 2012年 - Redemption in Indigo、カレン・ロード[7]
- 2019年 - Jelly、Clare Rees[14]
- 2013年 - 『叛逆航路』Ancillary Justice、アン・レッキー[9]
- 2014年 - Viper Wine、Hermione Eyre[11]
- 2015年 - Making Wolf、Tade Thompson
- 2016年 - 休止
- 2017年 - Hunger Makes the Wolf、Alex “Acks” Wells
- 2018年 - 『バグダードのフランケンシュタイン』Frankenstein in Baghdad、アフマド・サアダーウィー[13]
出典[編集]
- ^ a b Barnett, David (2012年1月13日). “The Kitschie awards have their Tentacles in the best genre fiction”. The Guardian Books Blog 2012年1月13日閲覧。
- ^ “The Kitschies” 2015年2月17日閲覧。
- ^ “2009”. The Kitschies. 2012年1月13日閲覧。
- ^ a b “2010”. The Kitschies. 2012年1月13日閲覧。
- ^ a b “The 2011 Kitschies, presented by The Kraken Rum”. (2012年2月4日) 2012年2月4日閲覧。
- ^ Jordan Farley (2012年1月13日). “Finalists announced for The Kitschies 2011”. SFX. 2013年1月19日閲覧。
- ^ a b Alison Flood (2013年2月27日). “Nick Harkaway takes Kitschies Red Tentacle award”. The Guardian. 2013年2月27日閲覧。
- ^ “The 2012 Kitschies, presented by The Kraken Rum”. (2013年1月18日) 2013年1月18日閲覧。
- ^ a b “THE KITSCHIES: CONGRATULATIONS & THANK YOU”. Pornokitsch. (2014年2月13日) 2014年2月14日閲覧。
- ^ “Announcing the Shortlists for The Kitschies!”. Tor.com. (2014年1月23日) 2014年1月23日閲覧。
- ^ a b “"Kitschie awards judge overpowered by six-foot praying mantises!”. Guardian. (2015年3月10日) 2015年3月10日閲覧。
- ^ “Announcing The Kitschies’ 2014 Shortlists!”. Tor.com. (2015年2月13日) 2015年2月13日閲覧。
- ^ a b “Miller's Circe picks up Red Tentacle at Kitschies | The Bookseller”. www.thebookseller.com. 2021年6月25日閲覧。
- ^ a b Tor.com (2020年4月6日). “Announcing the Winners of the 2019 Kitschies!” (英語). Tor.com. 2021年6月25日閲覧。
外部リンク[編集]
- The Kitschies – The prize for progressive, intelligent, and entertaining literature with a speculative element 公式ウェブサイト（英語）
- sfadb : The Kitschies“Science Fiction Awards Database: The Kitschies”. Mark R. Kelly and the Locus Science Fiction Foundation (2015年4月13日). 2016年2月11日閲覧。
