セルパ (チーズ)

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セルパ
Queijo Serpa[1]
原料 羊乳[2][3]
原産国 ポルトガル
原産地 アレンテージョ地方
生産場所 酪農場
生産期間 秋冬
形状 円筒状
大きさ 直径10 - 18cm
高さ3 - 6cm
重量 200 - 1000g
脂肪分 45 - 60%
表皮 茶褐色でなめらかな表皮を布で巻いている
熟成 30日以上
呼称統制 PDO (1996[4])
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セルパポルトガル語: Queijo Serpa[1][4])はポルトガルで生産される、羊乳を原料としたチーズ。名称は産地のひとつセルパに由来する。淡黄色の中身はやわらかく、小さくあけた穴からスプーンですくいパンに塗ったりして食す[2][5]。似たチーズのセーラ・ダ・エストレーラの製法が伝わったもので[2]、その伝播時期は出典不明ながら2、3世紀とも言われる[5]

1996年EU原産地名称保護制度におけるPDO認定を受けている[4]。スローフード協会により“味の箱舟英語版”に選定されている[6]。原料には羊乳を使い、凝固剤としてチョウセンアザミのおしべを使う[2][6]

わずかな酸味と羊乳の甘みが感じられ、ワインと相性がよいとされるが[5]、熟成が進むんだものは干物のような味わいとなる[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b Queijoは日本語ではケイジョと表記される、チーズをさすポルトガル語。本項における日本語表記では『チーズ図鑑』(本間, 増井 & 山田 2009) にならいケイジョを省略している。
  2. ^ a b c d e 本間るみ子; 増井和子; 山田友子 著、文藝春秋 編『チーズ図鑑』 182巻(7版)、株式会社文藝春秋〈文春新書〉、2009年、185頁。ISBN 4-16-660182-2 
  3. ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り (本間, 増井 & 山田 2009, p. 185) による。
  4. ^ a b c DOOR”. 欧州連合. 2020年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月23日閲覧。
  5. ^ a b c Serpa/ケージョ デ セルパ”. フェルミエ (2000年5月1日). 2019年4月23日閲覧。
  6. ^ a b Ark of Taste” (英語). スローフード協会. 2019年5月10日閲覧。