タ・プローム
タ・プローム(Ta Prohm クメール語:តាព្រហ្ម)は、カンボジアにある、アンコール遺跡群と呼ばれる多くの寺院や宮殿などの遺跡群の内のひとつで[1]、12世紀末に仏教寺院として建立され、後にヒンドゥー教寺院に改修されたと考えられている遺跡[2]。創建したのは、クメール人の王朝、アンコール朝の王ジャヤーヴァルマン7世[3]。
修復について[編集]
ガジュマルによる浸食が激しい[4]。三重の回廊に覆われた遺跡には、文字通り樹木が食い込んでいる[5]。あまりの酷さにインド政府はタ・プロームの修復計画を発表した(インドはタ・プロームの修復を担当している)。しかし、現在ここで議論が沸き起こっている。熱帯の巨大な樹木は遺跡を破壊しているのか、それともいまや遺跡を支えているのかという議論である。2006年10月現在、この遺跡の修復方針をめぐって、ユネスコを中心とした活発な議論が継続中である[6]。
その他[編集]
映画「トゥーム・レイダー」と「トゥー・ブラザーズ」の撮影が行われたことで知られる[7]。
関連項目[編集]
ギャラリー[編集]
脚注[編集]
- ^ a b 宮﨑晶子 2018, p. 69.
- ^ JTBパブリッシング 2015, p. 24.
- ^ 宮﨑晶子 2018, p. 82.
- ^ 並木伸一郎 & ムー編集部 2022, p. 78.
- ^ 並木伸一郎 2016, p. 98.
- ^ 石澤良昭 & 吉田桃子 2020, p. 124.
- ^ JTBパブリッシング 2023, p. 112.
参考文献[編集]
- JTBパブリッシング『るるぶアンコールワット』JTBパブリッシング、2015年、24頁。ISBN 9784533107573。 NCID BB01016346。OCLC 923729264。国立国会図書館書誌ID:026756814 。2023年4月9日閲覧。
- 並木伸一郎『ムー的古代遺跡』学研プラス、2016年、98-99頁。ISBN 9784054063822。 NCID BB20742094。OCLC 940672271。国立国会図書館書誌ID:026979506 。2023年4月10日閲覧。
- 宮﨑晶子「観音とアンコールのフロンティア」『カンボジアの文化復興』第30号、上智大学アジア人材養成研究センター、2018年、69-85頁、ISSN 0917141X、NAID 120006938396、OCLC 7946046105、国立国会図書館書誌ID:029378811、2023年4月9日閲覧。
- 石澤良昭、吉田桃子「日本国政府文化庁文化遺産国際協力拠点交流事業 『東南アジア5ヵ国における文化遺産保存のための拠点交流事業』成果報告書概要(平成26~28年度)」『アンコール遺跡を科学する』第21号、上智大学アジア人材養成研究センター、2020年、113-141頁、NAID 120006891988、OCLC 1158059907、国立国会図書館書誌ID:030370256、2023年4月9日閲覧。
- 並木伸一郎、ムー編集部『ムー認定神秘の古代遺産』ワン・パブリッシング、2022年、78-79頁。ISBN 9784651202259。OCLC 1342148053。国立国会図書館書誌ID:032160294 。2023年4月9日閲覧。
- JTBパブリッシング『るるぶベトナム : ホーチミン・ハノイ・ダナン '24』JTBパブリッシング、2023年、112頁。ISBN 9784533154041。 NCID BB22278362。OCLC 1370535145。国立国会図書館書誌ID:032640407 。2023年4月9日閲覧。