ナンキョクブナ科

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ナンキョクブナ科
ナンキョクブナ属
ローブルペリン(Nothofagus obliqua
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids
: ブナ目 Fagales
: ナンキョクブナ科 Nothofagaceae
: ナンキョクブナ属 Nothofagus
学名
Nothofagaceae Kuprian.1962
Nothofagus Blume1850
タイプ属
Nothofagus antarctica (G. Forst.) Oerst. [1]

ナンキョクブナ科(ナンキョクブナか、Nothofagaceae)は双子葉植物の科。ナンキョクブナ属(Nothofagus)のみの単型科でニューギニアブナニュージーランドブナ等35種ほどある。すべて木本で、アフリカを除く南半球温帯から熱帯つまりニューギニア島ニューブリテン島ニューカレドニアオーストラリア東南部およびタスマニア島ニュージーランド南米南部に40種足らずが分布している。北限はニューギニア島。もちろん南極大陸には現生しないが、化石が発見されている。ブナ科北半球中心に分布)に似ており、かつてはブナ科に含められたこともある。しかし分子系統的には近縁ながら別系統であるため、APG植物分類体系でも別科としている。

なお、ナンキョクブナ科の学名はナンキョクブナ属 Nothofagus に由来するが、これはラテン語で「偽のブナ」属という意味である。実はナンキョクブナ属の命名者のカール・ルートヴィヒ・ブルーメ (Carl Ludwig Blume)は「南のブナ」属(Notofagus)と命名するつもりだったが、何らかの間違いで発表文献において"t"と"o"の間に"h"が入ってしまい、意味が大きく変わってしまったといわれている[2]。日本語では「南」の概念は残された名前になっている。

ナンキョクブナ科の種[編集]

出典[編集]

  1. ^ Nothofagus Tropicos
  2. ^ Martyn Rix, Andy Jackson (2009年2月1日). “Nothofagus moorei” (pdf) (英語). International Dendrology Society. p. 131. 2012年4月7日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l Folch, Ramon 編、大澤雅彦 総監訳『亜熱帯・暖温帯多雨林』(世界自然環境大百科 6)朝倉書店、2009年。
  4. ^ a b c d e f エイダン・ウォーカー 編、乙須敏紀 訳『世界木材図鑑』2006年、産調出版。ISBN 4-88282-470-1
  5. ^ a b c 熱帯植物研究会 編「ブナ科」『熱帯植物要覧』北野 至克(発行者)(3版)、(株)養賢堂、東京都文京区、1991年9月30日。ISBN 4-924395-03-X 
  6. ^ ギンブナ Nothofagus menziesii  (ナンキョクブナ科 ナンキョクブナ属) (岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科 植物生態研究室(波田研)). 2018年11月6日閲覧。
  7. ^ a b c d e f アレン・コーンビス 著、濱谷稔夫 翻訳・監修『木の写真図鑑 完璧版』日本ヴォーグ社、1994年、155-7頁。ISBN 4-529-02356-7
  8. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-).「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info (2018年11月6日).

関連項目[編集]

外部リンク[編集]