ノート:サプライサイド経済学

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しかし、1990年代にアメリカ経済は低い物価上昇と高めの実質成長を達成した。背景には、技術革新と規制緩和による民間投資の大きな伸びがある。この民間投資の伸びにより、財政バランスは改善。1998年には財政黒字へ転換した。

この記述は誤りです。クリントンの経済政策はスティグリッツの助言に基づいたケインズ派のものであり、実際所得税の累進率強化など所得再分配を押し進めることで消費を増やし、景気を良くして財政を立て直したものです。ITバブルという一時的現象も寄与しています。サプライサイド経済学が経済政策に採用された成功例はいまだ存在しません。レーガノミックスはサプライサイド経済学を完全に採用したものではなく、イランイラク戦争やアフガン戦争などで軍事費の支出は大幅に増えたので、中途半端なもの(むしろ軍事的ケインズ政策)です。60.42.78.29 2006年1月1日 (日) 16:32 (UTC)[返信]

サプライサイド経済学と1990年代[編集]

おっしゃるとおり、サプライサイド経済学が想定したとおりのプロセスで景況改善を達成したことはありません。しかし、その政策内容は現実にいくつかの布石を打つものでした。クリントン政権による累進課税の強化は、90年代の財政再建において重要な政策の一つではありますが、それだけでは財政黒字化は達成しえません。なぜなら、1990年代において家計の貯蓄は低下したもののマイナスとはならず、加えて経常赤字の状態にあったからです。この状況から景気拡張と財政黒字化を達成するには民間投資の増大に依存する必要があります(マクロバランス)。そして、その民間投資の増大にレーガノミックスの政策のいくつかが関係しているのです。1990年代における景気拡張は成熟した経済が再び投資型になることで達成されたという点で、1960~1980年代の展開とは違う結果を生んだのです。おそらく、「誤っている」と判断されたのは、サプライサイドの経済政策が1980年代には失敗したものの1990年代には成功したと書いてあるように受け取られたからでしょう。サプライサイドの経済政策は、上で書いているようにその想定したプロセスは経由していないものの、1990年代の長期経済成長の重要な要因に成っているというのが私にとって伝えたい正しい記述です。なお、記述のうちいくつかは正しい記述なので近日中に復活したいと思います。Nikka 2006年1月5日 (木) 00:42 (UTC)[返信]