ノート:国民徴用令

ページのコンテンツが他言語でサポートされていません。

転載[編集]

朝日新聞記事(昭和34年7月13日)からの転載があり削除依頼に出す必要がある思います。--fromm 2009年8月3日 (月) 13:42 (UTC)[返信]


この小文はWikipedia:削除依頼/朝日新聞記事からの転載へのコメントですが、ちょっと長いので、空いているここに書かせていただきます。私はDendrocacaliaと申します。 要旨を先に書いておきます。

引用の要件は満たされていると思います。仮に満たされていなくても、実際問題として削除しなくて可だと思います。

(要旨終り)

それでは、引用の要件が満たされていないと仮定した場合について、以下に述べる。

まず、この新聞記事が、著作権法にいう著作物かどうかを検討してみる。 著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したもの」である(同法第2条1項)。 一方、この新聞記事は外務省発表(著作権はない)を要約したものであり、論評などは加わっていない。 同法第10条2項に

事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。

とある。 ただし、この10条2項の解釈としては、新聞記事の多くが著作物と見なされるようになって来ている。 次のサイトに判例の解説がある。

佐藤義幸 「新聞記事の利用に関しての著作権の分析」『ネットワーク時代の知的所有権入門』第30回、INTERNET magazine、インプレス、1997年。

今回の新聞記事についても、著作権法の保護を受ける著作物だと思っといた方がよさそうである(解釈の争いはあるとしても)。

もっとも、佐藤が分析しているように、X新聞社の裁判では裁判官の心証を得やすくするため、有利な(被告のY社にとっては不利な)条件を揃えて訴訟を起こした。

  1. Y社はただで利用して有料の商売で儲けた。
  2. X新聞社の創作性があるなど、有利な条件の記事を狙い撃ちして訴えた。

なるほど、有利な条件が揃ってはいないケースをむやみに提訴して、敗訴してそれが判例になったりしたら、新聞業界のほうに後々響くから、そんな迂闊な訴えはしないだろう。


さて、著作権とは「所有者に連絡して許諾を得る」ためのものでもある。 だいたい、著作権侵害かどうかは使う側が決めることではない(ウィキペディアは、侵害の指摘が著作権者から直接あった場合は、緊急案件扱いで対処するようなことが書いてあった)。 今回の場合、最も遵法的な態度は朝日新聞社:記事や写真を転載・利用する場合のご案内に連絡してお伺いを立てることであろう。ウィキペディアが侵害していたなら、削除だけでは足りず、今までの使用料を払うのが筋と思われる。 しかし、ウィキペディアははなから金を払う気がない、またはその仕組みが備わっていないのかも知れない(それとも払った例があるのだろうか)。

ざっと考えて、この件の判断・処置に次の(ア)~(エ)の4つがあるとして、それぞれの問題点を挙げてみた。

(ア) 著作権侵害なので削除します。

  • この場合、今までの使用料を払わないなら、矛盾していると思う。

(イ) 著作権侵害ですが削除しません。

  • あんた悪党ね……。あとは訴えられる可能性の見極めか。

(ウ) ウィキペディアとしては侵害の疑いが濃いとみて、リスクを避けるため削除します。

  • 疑いが濃いなら、朝日新聞に連絡してお伺いを立てて。削除したって、今までの使用料は消えないよ。

(エ) ウィキペディアとしては侵害の疑いが薄いとみて、削除しません。

  • 薄くても疑いはあるなら、朝日新聞に連絡してお伺いを立てて。

要するに、ウィキペディアには「実際問題、そこまで著作権者は追及してこないよ」というずるさがあるのではないかと思う。 ただし、拙文の目的はウィキペディア批判ではない。 逆に、そのずるさを肯定するものである。 私が提案したいのは、「今回の件についても実際問題として考えましょう」ということである。

ウィキペディアの利用者として、私もウィキペディアの流儀を尊重する。実はちょっと前までほとんど知らなくて尊重が足りず、あまつさえ管理者を批判したりしたのだが、逆に管理者および親切な人からいろいろ教えてもらえて、今では感謝しています(利用者‐会話:HANSON)。

前述したように、著作権を最大限尊ぶなら、使う側が審議するのもいいが、それより著作権者にお伺いを立てて(今回は朝日新聞という、引用または剽窃元としてウィキペディアが日ごろから世話になっているであろう大手だ)、今までの使用料も求められたら払うのが筋かも知れない。 しかし、それはウィキペディアの流儀ではないだろう。私も、朝日新聞に連絡するなんてやめとけと思う。

というわけで、まとめると、

著作権法第10条2項にいう「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」の範囲については、解釈上争いがある。 一方、権利者側の新聞協会の見解では、<1>「著作権のないもの」の範囲をごく狭く、<3>「常に著作権保護の対象となるもの」を広くとっていて、朝日新聞もまた、今回の記事を<3>に属すると見なすだろう。 しかし、過去の新聞社の訴訟の傾向から見て、前述の1.や2.のいずれにも当たらないような記事を、著作権侵害として訴え出る可能性は無きに等しいと思われる。

Wikipedia:削除の方針のページの公式な方針、

法令の正しい適用方法や正しい解釈が不明瞭であるために判断が難しい場合には、ウィキペディアにとってリスクが高い方に解釈する。

に沿って言うと、ウィキペディアにとってリスクが高い方、すなわち、「政府発表の要約で論評感想を加えてない新聞記事であっても、10条2項には該当しない」と見なして著作物と解釈することになる。その解釈の下でも、ウィキペディアにとってのリスクは極めて小さいものと考えられる。 よって、実際問題として削除しなくて可だと思います。--Dendrocacalia 2009年8月7日 (金) 10:22 (UTC)[返信]

復帰依頼[編集]

WP:RFUにおいて復帰依頼しました。
理由は、削除人Bellcricket氏が、「(削除議論において)有意な反対意見はありませんでした」と表明したからです。
実際には「Wikipedia:削除依頼/朝日新聞記事からの転載」において、Dendrocacalia氏と私(神奈川IP)から、法的根拠に基づいた有意な反対意見が表明されており、誰もこれに対する反論を為していない状況でした。
この記事を含め4件の記事の特定版削除であり、履歴が抹消される等、これにより発生する被害は甚大です。よって復帰依頼に至りました。--122.16.57.203 2009年9月16日 (水) 17:23 (UTC)[返信]