ノート:Eclipse Public License

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変更を強制的にリリース?[編集]

現在の概要には

EPLライセンスされたプログラムの使用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、いくつかのケースでは自分自身の変更を強制的にリリースする必要がある。

とありますが、この部分に疑問があります。

出典である「Eclipseパブリック・ライセンス」を読みましたが、 上記の内容に該当する内容を見つけることができませんでした。 強いて言えば、

1)オブジェクトコードを配布している場合は、ソースコードの入手方法を示す必要有り(ソースコードの公開を拒めない)(第3条第1段落b-iv)

2)ソースコードは、EPLで公開する必要がある(第3条 第2段落 a)

などが似ている内容になりますが、 1の部分ならば、 「EPLライセンスされたプログラムの使用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、ソースコードを添付するか入手方法を示す必要がある。」 2の部分ならば、 「EPLライセンスされたプログラムの使用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、いくつかのケースでは自分自身の変更をEPLライセンスでリリースする必要がある。」 などが妥当な文章だと思います。

長くなったのでまとめます。
現状の記述内容が出典のどの部分を説明した内容かが(私には)不明です。 記述内容の正確さを再確認して間違っているなら、妥当な内容に 修正する必要があると思いますがいかがでしょうか?--K164 2011年8月3日 (水) 05:37 (UTC)[返信]



K164さんはじめまして、Exec secondと申します。該当箇所も含めこの記事は英語版ウィキペディアのen:Eclipse Public License(2008年6月24日 (火) 11:05 UTC [3])を基に翻訳(抄訳)されたものだと思われます。該当箇所を引用すると、
The receiver of EPL-licensed programs can use, modify, copy and distribute the work and modified versions, in some cases being obligated to release their own changes.

となっています。私は、ここを

EPLでライセンスされたプログラムの受領者は、その著作物ならびに改変版を利用、改変、複製、頒布できる。(ただし、)いくつかの場合において、受領者は(「改変版」)固有の変更点を公開しなければならない。

という風に解釈しました。あんまり文面は変わらないかもしれませんね...。とは言えここで述べているのは、「EPLプログラムを頒布する場合、仮に改変版の変更があった場合にはその改変部分も含め公開しなければなりません」ということです。

結論から述べると、現時点(2011年8月3日UTC時点)では、文意としては間違っていないように思えます。若干元の英語版ウィキペディア記事もこの日本語記事もわかり難いかも知れませんが...

で、おそらくこの部分の記述の根拠となる出典ですが、発行元のEclipse.orgが公式に出しているEPL FAQ

20 If I modify a Program licensed under the EPL and distribute the object code of the modified Program for free, must I make the source code available?

だと思われます。そこでは、「頒布する場合は改変版プログラム(modified Program)を他者に利用可能にしなければなりません」と書いてあります。

EPLは「弱いコピーレフト」("Weak copyleft")な性質を持つライセンスと呼ばれます(記事中にも少し書いてありますね)。これは、もともとのソースコードである原著作物だけではなく仮に変更を加えた場合は、その書き換えた部分を含むソースコード全体を同一ライセンス(この場合だとEPL)で許諾しなければなりません。ただし、オブジェクトコードを頒布せず私的流用する場合は(変更差分も含めて)そうする必要はありません。

具体的に条文で見ていくと早いですね。

引用はEclipse Public License - Version 1.0、日本語訳の引用はOSG-JPさんの翻訳から行いました。

まず1. DEFINITIONSにて"Contribution"が何を意味するか定義しています。 この中で b) in the case of each subsequent Contributor(オリジナルの作者から「プログラム」を受領した「コントリビュータ」)がi) changes to the Program(「そのプログラム」の変更点)ii)additions to the Program(「そのプログラム」の追加点)をコントリビューションの一つと定義しています。ただし、そうであったとしても(i)別個のモジュール(ii)非派生物、はコントリビューションではありません。

そしてプログラムを頒布する「ひと」(個人・法人)はコントリビュータと改めて呼びます。コントリビュータという語がややこしいのですが、これは単にプログラムを書き換えた人物ではなく、「頒布者」のことを指しています(よって改変しても頒布しない人はコントリビュータではありません)。で更にややこしいのですが、以下「プログラム」("the Program")という語はEPLに従って頒布されるコントリビューションを指しています("Program" means the Contributions distributed in accordance with this Agreement.)。以上が1. DEFINITIONSの一部です。

続いて肝心の3. REQUIREMENTSですが、

A Contributor may choose to distribute the Program in object code form under its own license agreement, provided that:

provided that: となっているとおり、以下a), b)-i, b)-ii, b)-iii, b)-ivは全て満たすことを要求されます。よってK164さんが1)でご指摘の通り、「EPLのライセンシー」(コントリビュータ、頒布者のことです)は「EPLプログラムの受領者」に対してソースコードの開示手法を提示する必要があります。「何のソースコード」が開示対象になっているかですが、それは原文を読むと(強調は筆者による)、

iv) states that source code for the Program is available from such Contributor, and informs licensees how to obtain it in a reasonable manner on or through a medium customarily used for software exchange.

なので、"the Program"です。"the Program"は少し上に書いたとおり、コントリビューションそのものです。よってコントリビューションは改変部分が(あれば)それに含めますから、改変された部分込みのソースコードを開示する必要があります。以上がEPLのライセンシーが遵守すべきことの一つです(他はa)EPLの遵守とb)-i)~-iii)で書いてある通り無保証性とかですね)。

さらに次の文が続いており(When the Program is made available in source code form:)、ソースコード形式で利用可能とする場合は、a)EPLでソースコードが利用可能、b)EPLのテキストコピーを添付する、となっています。K164さんが2)でご指摘されている部分ですね。要はご指摘の1)2)は2つとも必須なのですね。

これをまとめると、「EPLに従いオブジェクトコードを頒布する場合、変更点が存在する場合はそれも含め、ソースコードをEPLでライセンスして頒布しなければならない」ということになります。なので特に今の記事の記述でも問題ないように思えます。「いくつかのケース」=「変更があった場合」と解釈できそうですしね。

ただ私自身は分かりづらいと思ったのでもしかしたら書き換えたほうが良いかもしれません。

他にも、Mozilla Public License(MPL),CDDLなども似たような性質を持つ弱いコピーレフト性を持つライセンスです。

余談ですが更に「強いコピーレフト」な性質を持つライセンスもあります。GPLはご存知だと思いますが、GPLプログラムのソースコードとライブラリ静的リンクを行うと、そのライブラリはGPLプログラムの二次的著作物と呼ばれる原著作物の派生物と見なされるため、ライブラリでさえもソースコードの開示を要求されるほどの厳しいライセンスですGPLのライブラリとある別のプログラムをリンクする場合、その別のプログラムをGPLの影響下に置きます(但し本当に二次的著作物なのかは判例次第ですが)。EPLやMPLなどの弱いコピーレフト性のライセンスではこういうことはありません。

BSDライセンスApache Licenseは全くソースコードを公開しなくても良く、バイナリだけ配ってもよいとなっているため、コピーレフトではないライセンスと呼ばれます。

以上です。すこしウェブ上を探してみましたが最後に参考になりそうなURLを挙げておくと、

です。もし疑問点、私の考察に間違い等がありましたら、どんどんご指摘下さい。よろしくお願いします。--Exec second 2011年8月3日 (水) 17:39 (UTC)--Exec second 2011年8月4日 (木) 16:51 (UTC)致命的な間違いを訂正...[返信]



Exec second さんはじめまして。そして、丁寧な返信ありがとうございます。

さて、上記の文章に行き着いた背景(英語版の訳)は、理解できました。 そして、Exec second さんとは「あまり良い文章ではない」という認識を共有できたと解釈させていただきました。

つづいて、EPLのライセンスの内容の考察の部分に関しても概ね同意いたしますが

で、おそらくこの部分の記述の根拠となる出典ですが、発行元のEclipse.orgが公式に出しているEPL FAQの

20 If I modify a Program licensed under the EPL and distribute the object code of the modified Program for free, must I make the source code available?

だと思われます。そこでは、「頒布する場合は改変版プログラム(modified Program)を他者に利用可能にしなければなりません」と書いてあります。

とありますが、最後の文章には違和感があります。上記のFAQの質問は 「EPLでライセンスされたプログラムを改変し、改変版のプログラムのオブジェクトコードを無料で頒布する場合、私はソースコードを利用可能にしなければいけませんか?」 という問いで回答は、

Yes. By distributing the modified Program, even if it is only a free version of the object code, you are obligated to make the source code to the modified Program available to others.

とあり、 「はい、改変版のプログラムを配布する場合、例えそれが無料版のオブジェクトコードであっても、あなたは他の人に改変したプログラムのソースコードを利用可能にする義務があります。」 という風になると思います。なので Exec second さんの書いた「改変版のプログラムを他者に利用可能にしなければなりません」は 誤解を生む表現だと思います(利用可能にするのはプログラムではなくソースコード)。

以上が Exec second さんのEPLのライセンスの内容に関する考察に関する私のコメントです。

で、その後の記述なのですが、 Exec second さんの結論として、

これをまとめると、「EPLに従いオブジェクトコードを頒布する場合、変更点が存在する場合はそれも含め、ソースコードをEPLでライセンスして頒布しなければならない」ということになります。なので特に今の記事の記述でも問題ないように思えます。

とありますが、ここはちょっと待っていただきたいです。

そもそもの私の問題提起は、私が指摘した文章をEPLの知識無しで読んだ場合、 「自分自身の変更を強制的にリリース」が何をリリースするかが分からないという点でした。 強いて言えば、文章の前半に「修正したバージョンを配布できる」とあり、 「配布≒リリース」「自分自身の変更≒修正したバージョン」だと考えて、 文章後半の存在意義は「できる」ではなく「強制する」という部分に意味がある文章と 解釈しました(★)。 このように理解したい場合、以下のようなパターンがライセンスで規定されているのかなぁ?と頭を 働かせることができます(できてしまいます)。

A)修正したプログラムを作り、どこにも配布していないで個人利用していたとしても、いくつかのケースでは強制的にリリース(公開)する必要がある。

B)EPLのプログラムAを修正したプログラムBを作って配布していたときに、いくつかのケース(例えばプログラムAがバージョンアップした)では、プログラムBを(再度)強制的にリリースする必要がある。

しかしながら、実際は、そんな規定はありません。

で、何を書きたかった部分かと考えると、「強制的」という単語をキーワードに 考えるとExec second さんが書かれている内容にもある通り、 「ソースコードを強制的にリリース」または「ソースコードを強制的にEPLでリリース」 のどちらかであり、「プログラムを強制的にリリース」ではないと思います(◆)。

確かに、EPLの内容を十分に理解した上で、指摘の文章を読むと「確かにそう読めなくもない」 かも知れませんが、EPLの内容を知るためにwikipediaに訪れた人には、 「EPLの内容を十分に理解した上で、指摘の文章を読む」という前提を満たすことは難しく、 その前提がない人にとって、正解をイメージすることはごく稀で、高い確率で誤ったイメージを植えつけてしまうと考えています。 従いまして、(本当の正解はライセンスを読んでもらうしかないのですが)なるべく正しいイメージを できるように文章を修正する必要があると思います。

まとめになります。

論点1:本来書きたかった内容は◆の内容で正しいか?(「英語版の訳なのでわからない」と言われてしまうと少し困ってしまうのですが、意味が分からない文章を載せてしまうのも問題だと思うので判断は必要かと思います)

論点2:論点1が「正しい」場合、★の部分のような誤解をするのは K164 を初め少数だけと判断し現状維持するか?それとも、ある程度あり得ると判断し、修正するか? はたまた、誤解を生む可能性はあるが正しく解釈できるパターンもある(=文意は間違っていない)ので現状維持するか?

論点3:論点2が「修正する」の場合で修正する文章は以下のような感じになるのでは?(とりあえず叩き台として作ってみました。)

EPLライセンスされたプログラムの使用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、いくつかのケースではソースコードを強制的にリリースする必要がある。

因みに、いくつかのケースは「修正版のオブジェクトコードを公開して、ソースコードの公開を要求されたケース」になります。

私は、「論点1:正しい」「論点2:有る程度あり得るので修正する」で論点3のような文章で良いと考えますがいかがでしょうか?--K164 2011年8月4日 (木) 06:26 (UTC)[返信]



K164さん、お返事が遅れてしまい申し訳ありません。それに大変ためになるご意見いただき感謝いたします!

さて、上記の文章に行き着いた背景(英語版の訳)は、理解できました。 そして、Exec second さんとは「あまり良い文章ではない」という認識を共有できたと解釈させていただきました。

はい。仰るとおりK164さんと私は同じ認識だと思います。EPLを知らない初見の人(私自身も初見に近い人間だと自認しています)は、やはりこのウィキペディアの記事の記述を一見しただけでは理解できないことは推測できます。

続いて、EPL FAQ 20.の私の解釈が間違っているか否かです。もう一度読み直しし、K164さんの解釈も読んだところ、やはり昨日の私の解釈のほうが間違っているようだと確信できました。誤解を与え大変申し訳ありません。お詫びいたします。私が自分で"modified Program"と書いておきながら、"make the source code to the modified Program available to others"を読み違えるとは...情け無い限りです......。 仰るとおり、modified Programに対してthe source codeを他者に利用可能にしないといけない、と解釈するのが正しいですね。"the"が付いていることからこのソースコードは「modified Programのソースコード」と読めそうです。ここは読み直して確信できました。

続いて、

で、その後の記述なのですが、 Exec second さんの結論として、

「これをまとめると、「EPLに従いオブジェクトコードを頒布する場合、変更点が存在する場合はそれも含め、ソースコードをEPLでライセンスして頒布しなければならない」ということになります。なので特に今の記事の記述でも問題ないように思えます。」

とありますが、ここはちょっと待っていただきたいです。

以下のK164さんのご意見についてです。

まず「私の結論は大変拙速すぎかつ大間違いだなぁ」...と今読んで良く分かりますね...。本当に申し訳ないです。仰るとおり、初見のウィキペディア読者さんがこの記事の記述をA)B)に読み違える[1]可能性は、当然出てくると推測できます。だからこそ、K164さんの仰る「なるべく正しいイメージをできるように文章を修正する必要があると思います。」というご意見に私は大賛成です。私は昨日この考えが抜け落ちてました...。

さらに論点までまとめていただきありがとうございます。 「論点1:本来書きたかった内容は◆の内容で正しいか?」についてです。

◆「ソースコードを強制的にリリース」または「ソースコードを強制的にEPLでリリース」 のどちらかであり、「プログラムを強制的にリリース」ではない。

◆の解釈は、私も同意します。ライセンス文やFAQを繰り返し読み直して確信しました。

「論点2:論点1が「正しい」場合、★の部分のような誤解をするのは K164 を初め少数だけと判断し現状維持するか?それとも、ある程度あり得ると判断し、修正するか? はたまた、誤解を生む可能性はあるが正しく解釈できるパターンもある(=文意は間違っていない)ので現状維持するか?」

繰り返しになりますが、昨日の私の判断は拙速かつ誤りだったと思います。現状維持は撤回させて頂きます。やはり読者さんをちゃんと意識する上で分かりやすい記述にすることは、ウィキペディアにおいて重視されています。たとえ文意が間違っていなくとも、如何様にも解釈できる記述は、ともすれば独自研究だとみなされるかもしれないからです。なので、論点2については「(現状の記述のままだと誤解が)ある程度あり得ると判断し、修正する」に賛成します [2]

「論点3:」はどのような記述に変更するかですね。ご提案いただいている記述

EPLライセンスされたプログラムの使用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、いくつかのケースではソースコードを強制的にリリースする必要がある。

因みに、いくつかのケースは「修正版のオブジェクトコードを公開して、ソースコードの公開を要求されたケース」になります。

でほとんど問題ないように私は思います。ただ、ちょっと気になったのは(K164さんのせいではなく、現在の記事もそのままになっているのですが)、もとの英文の"The receiver of EPL-licensed programs"という部分ですが、「EPLライセンスされたプログラムの受領者[3]か「EPLライセンスされたプログラムの利用者」ぐらいがいいのかなと思います。「プログラムの使用者」でも間違いではないとは思うんですが、まあ使用せず組み込んで頒布する場合もあるでしょうしね。K164さんはどう思いますか?

その他、「いくつかのケース」もぼやけてしまうので、いっそのこと「修正版のオブジェクトコードを公開して、ソースコードの公開を要求されたケース」では、と書いてみるのもいいのかもしれません(冗長ですかね?)。あと、ただこれだけ書いてしまうと独自研究扱いになってしまうので、検証可能性を最低限満たすため、出典を末尾に付してやればOKかなと思います。ちょっと私もたたき台で作ってみました。

EPLライセンスされたプログラムの利用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、修正版のオブジェクトコードを公開し、かつソースコードの公開を受領者から要求された場合、ソースコードを強制的にリリースする必要がある[4]

どうでしょうか。「なんだか変だ!」と思われたらご変更願います。

まとめですが、K164さんのご意見には全面的に賛同します。論点1・2は賛成、これに従い3を少し提案させていただきました。

私の意見は以上です。

なんだか、ご相談にこちらからのっておきながら、ほとんどK164さんにご提案いただき恐縮の限りです。--Exec second 2011年8月4日 (木) 16:51 (UTC)[返信]



Exec secondさん、連日丁寧なコメントありがとうございます。こちらこそ大変勉強になっております。

<1>

でほとんど問題ないように私は思います。ただ、ちょっと気になったのは(K164さんのせいではなく、現在の記事もそのままになっているのですが)、もとの英文の"The receiver of EPL-licensed programs"という部分ですが、「EPLライセンスされたプログラムの受領者」[3]か「EPLライセンスされたプログラムの利用者」ぐらいがいいのかなと思います。「プログラムの使用者」でも間違いではないとは思うんですが、まあ使用せず組み込んで頒布する場合もあるでしょうしね。K164さんはどう思いますか?

あんまり注視していない部分でした。 結論からすると「受領者」とするべきだと思います。

「receiver」の訳は「使用者」より「受領者」の方がニュアンスとして近く感じる点と、 ライセンスというか著作権の世界では「利用」と「使用」は意味が 違うと認識しており (たまにはライセンスの話をしよう 20110211 の 10スライド目あたり)、 敢えて危険な「使用者」あるいは「利用者」という単語を使わずに「受領者」と してしまうのが安全と考えたためです。

気になる点としては、原文(英語版のWikipedia)は「receiver」となっていますが、 EPLの原文には「receiver」という単語は出てこないで、「Recipient」という単語が出てきます(第1条の最後)。 これがEPL日本語訳の「受領者」となっています。私の英語力ではこの辺の違いが分かりません。


<2>
Exec secondさん のご提案の文章は、議論していた問題点を解決する文章だと思います。 しかし、大変恐縮ですが、ご自身も気にしてられるとおり、冗長な表現に感じ 「英語を訳して曖昧なところを無理やり文章を足した」 という感じがにじみ出ていて、日本語としての読みやすさが ないように感じました(すみません)。

私なら、以下のような文章にすると思います。

EPLライセンスされたプログラムの受領者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができる。 しかし、修正版のオブジェクトコードを公開する場合、修正版の受領者にソースコードを公開する義務がある。

出典はEPL FAQになるかと思います。EPL FAQ には、EPL本文には存在する「要求があったら」云々の 注釈が省略されているので上記の文章で十分かと思います。


<3>
前回の提案した文章は、現在の文章を極力変更しないことを考えて作文しました。 現状や英語版のWikipediaの該当箇所の記述から少し離れることを考えるならば、

EPLライセンスされたプログラムの受領者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができる。 しかし、修正したバージョンを配布する場合はソースコードの入手方法を示すなどの義務が生じる。

としたいです。 因みに出典は EPLのライセンスとなると考えています。 (「使用・修正・コピーの許可=第2条」「修正したバージョンの配布の許可=第3条」「ソースコードの入手方法を示すなどの義務=(第3条第1段落のb-iv。『など』は第3条のその他の部分)」)

ソースコードの公開ばかり議論してきましたが、修正版を配布する場合は、無保証や免責、(ソースコード配布の場合の)EPL使用 などの義務があります。これらの存在を匂わせる方が読者の為になると思うので「など」とつけた方が良いと考えます。

さらに、いままで「強制的にリリース」という表現を使っていましたが、英語版Wikipedia以外は「リリース」という単語を使っていないので ライセンス本文にある表現である「入手方法を示す」を用いて作文しました。これに伴い「強制的に」という 単語が使いにくくなりましたので類似の単語である「義務」という単語に変更しました。


<まとめ>
現状以下の案が出てきました(出典の書き方は本番で修正されるとお考えください)。

(案1:K164当初案)

EPLライセンスされたプログラムの使用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、いくつかのケースではソースコードを強制的にリリースする必要がある。(出典:Eclipse Public License - v 1.0)

(案2:案1の使用者⇒受領者)

EPLライセンスされたプログラムの受領者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、いくつかのケースではソースコードを強制的にリリースする必要がある。(出典:Eclipse Public License - v 1.0)

(案3:Exec secondさん案)

EPLライセンスされたプログラムの利用者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができるが、修正版のオブジェクトコードを公開し、かつソースコードの公開を受領者から要求された場合、ソースコードを強制的にリリースする必要がある。(出典:EPL FAQ)

(案4:案3の改変)

EPLライセンスされたプログラムの受領者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができる。 しかし、修正版のオブジェクトコードを公開する場合、修正版の受領者にソースコードを公開する義務がある。(出典:EPL FAQ)

(案5:K164案その2)

EPLライセンスされたプログラムの受領者は、使用・修正・コピーや、修正したバージョンの配布ができる。 しかし、修正したバージョンを配布する場合はソースコードの入手方法を示すなどの義務が生じる。(出典:Eclipse Public License - v 1.0)


私としては、案5が最良の修正案だと考えており、ついで案4、案2の順だと考えております。 案1及び案3は、修正として不適切だと考えております。 いかがでしょうか?--K164 2011年8月5日 (金) 05:08 (UTC)[返信]



K164さん、ご指摘ならびに更なるご提案ありがとうございます。

まずK164さんの<1>のご考察ですが、ご提示いただいた外部サイト資料を見たところ、著作権の概念とそれをベースにする「著作権ライセンス」の考えに立脚して、私が提案させて頂いた「利用者」という用語は不適切と感じました。「EPL下におけるソースコードの利用者」("Contributor"含む)と「EPLプログラムの受領者」("Recipient")は別個に考えないといけないですね。よってここではプログラムを受け取る「受領者」と書くことに賛成です。 そして後続の文(オブジェクトコードの公開->ソースコードの公開を下流の受領者から要求された場合)につながると意味が通ると思います。

仰るとおりEPL条文1. DEFINITIONSに"Recipient"と定義されており、これが日本語訳で「受領者」となっているのは、かなりこの説を補強する形になるのではないかと思います。またその定義内容は

"Recipient" means anyone who receives the Program under this Agreement, including all Contributors.

となってますから、現在検討している内容と一致することは明らかですね。

"receiver"と"Recipient"の違いですが、これは正直なところ英語版執筆者に聞かないと分からないかもしれません。おそらく単に引用する際に用語を変えただけかもしれませんが断言はできません[5]

ここまでで、K164さんと私は、記事の記述をどうすべきかの合意は図れたと感じています。該当箇所は

  1. プログラム受領者の権利(使用・修正・コピー、修正バージョンの配布)
  2. 修正バージョンの配布にはソースコードの入手方法を示すなどの義務が生じる点

とまとめることができます。これを如何に正確かつわかりやすい記述にするかですね。

その具体的な方針を<2>・<3>・<まとめ>においてご提示いただきました。すごく簡潔にまとめて頂きありがとうございます。

<2>並びに<3>についてですが、私も英語版ウィキペディアの記述に引きずられて分かりにくくなるのは問題であると思います。記事として日本語版ウィキペディアに立ち上げた以上、英語版に追従する必要は全くありませんので[6]ご提案の通り思い切って書き換えるというのはとても良いことです。それを踏まえて<3>と<まとめ>ですが、「読者に分かりやすい記述に変更する」という立場では、結果として「このライセンスでは誰が何をすることができるか?そして何をしなければならないのか」がはっきり理解できる「案5」が最適ではないか、と私も思います。詳しく述べたのが以下です。

  • 案1は「使用者」という語を使っているため、「受領者」としている案2・4・5に比べ、もしかしたら読者が、例えばこれを「プログラムを使用しているだけの者」なのかと誤解するかもしれません。
  • 案2は「受領者」を使いましたが、案3・4・5に比べ「ソースコードを強制的にリリースする」ことを要求される「場面」が(比較的)分かりにくいと思います。
  • 以降の案は、その「場面」が何を指しているか具体化することとなります。それすなわち「修正バージョンのオブジェクトコードを公開(頒布、リリース他)する」場合です。
    • 案3はやはりわかりにくい(ただくっつけただけなので...すみません。)
    • そこで翻案した案4ですが、案3と比べても文章的つながりが非常に分かりやすい(誰が何をしなければならないかがこれではっきりしました)。さらにその根拠となっているのはEPL FAQ 20.とすぐに分かります。よって案4はこの時点では条文の意味が理解でき、出典もある形となり、結果として十分改善された記述であると私も思います。
    • ところで、一旦英語版の記事から離れ、条文を忠実に読み解くと、案5に行き着くと思います。EPLの条文3.の記述を読めば、頒布する場合の義務が他にもあることがわかります。となると案5の第2文の頒布の義務として、「ソースコードの入手方法を示すなど」と記述するのはベターだと思われます。実際には私はこれで「ベスト」だと思ってます。もしかしたら他のウィキペディア読者さん(執筆者を含めた利用者)から『「など」の部分を精緻化したしたほうがいいのではないか?』等の意見があるかもしれませんが、私自身は、それは出典として"Eclipse Public License - v 1.0"を提示することでクリアできていると思います[7]。兎にも角にもこの案5の書き方は案4よりも「出典であるEPLの内容に沿った最も正確な記述」であると私は思います。特に案5に補足する必要はないかと思います。

以上をまとめると、「案5がベストで、かつEPLを出典として記述する」というK164さんのご意見に賛成します。

まとまりなく長々と書いてしまいました。もうしわけありません。

かなり「良い記述に煮詰まってきた」と思いますがいかがでしょうか。--Exec second 2011年8月5日 (金) 15:44 (UTC)[返信]


Exec secondさん、こんにちわ。 丁寧なコメントありがとうございます。 記事を案5の通り修正させていただきました。 そして、お付き合いありがとうございました。 EPLのことWikipediaのこと共に大変勉強になりました。 ありがとうございました。--K164 2011年8月6日 (土) 16:28 (UTC)[返信]

K164さん、おつかれさまです。大変長い議論・コメントになってしまいましたが、お付き合い頂きありがとうございました。なかなか大変でしたが、K164さんの非常にためになるコメントのアシストがあったおかげで、記事も改善されて良かったなと思います。まあウィキペディアではノートで合意形成をはかり、こういう感じで記事を改善していくことになります。その他EPLに関して疑問点が有れば再度こちらのノートに、ウィキペディアの閲覧、編集におけることならばWikipedia:井戸端などで、私自身のことについて何か不明点等あれば利用者‐会話:Exec secondに書いてくださいね。--Exec second 2011年8月6日 (土) 17:09 (UTC)[返信]

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  1. ^ 特にソフトウェアライセンスにあまり触れていらっしゃらない方だとA)だと誤解する確率は高そうですね。
  2. ^ もとの英語版の記事は"can"と"be(ing) obligated to"とわざわざ書き分けている通り、EPLプログラム受領者の「権利」と「義務」をしっかり書き分けることを意図しているのはなんとか汲み取れましたが、なかなか理解し難い記述ですよね...
  3. ^ これもプログラムを受け取った下流の受領者とごっちゃになるのでよくないかもしれません
  4. ^ Eclipse Public License (EPL) Frequently Asked Questions”. Eclipse Project. www.eclipse.org. 2011年8月3日閲覧。 “If I modify a Program licensed under the EPL and distribute the object code of the modified Program for free, must I make the source code available?
    Yes. By distributing the modified Program, even if it is only a free version of the object code, you are obligated to make the source code to the modified Program available to others.”
  5. ^ 辞書的にもほとんど同じ意味みたいですが[1], [2]、他のライセンス(例えばGPL, MPL)条文では同様のプログラム受領者として"receiver"ではなく、"Recipient"の方を使うケースが多いみたいで、もしかしたらRecipientというのは何らかの意味を含む専門用語(法的な意味での授受・譲渡?)かもしれません。
  6. ^ 純粋に英語版から日本語版への記事翻訳の立場で見たとしても、「翻訳後の追従は必要ない」というのがウィキペディア・コミュニティ全体の総意です。
  7. ^ さらにウィキのマークアップや事務的に偏った話ですが、通常出典は<ref>タグ内(まさにこのタグのことです)にURL などを書いて読者に指示することになるのですが、このタグ内に例えば、「条文の"3. REQUIREMENTS"参照。http:ほにゃらら」と書くだけで記述した人間の意図は読者に伝わると思います。「条文3に書いてありますよ」と。コミュニティの総意としては、Wikipedia:出典を明記する等もご参考いただければ。