マット・トーマス

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マット・トーマス
Matt Thomas
アルバ・ベルリンでのトーマス(2023年)
アルバ・ベルリン  No.11
ポジション SG
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
生年月日 1994年8月4日
出身地 イリノイ州ディケーター
身長 193cm (6 ft 4 in)
体重 86kg (190 lb)
キャリア情報
出身 アイオワ州立大学
ドラフト ドラフト外(2017)
選手経歴
2017-18
2018-19
2019-2021
2021
2021-2022
2023
2023-
オブラドイロCAB
バレンシアBC
トロント・ラプターズ
ユタ・ジャズ
シカゴ・ブルズ
ギリシャの旗 パナシナイコスBC
ドイツの旗 アルバ・ベルリン
受賞歴
・ユーロカップチャンピオン:2019
・ビッグ12・オール-トーナメント・チーム:2017
・アカデミック・オール-ビッグ12・ファーストチーム:2016,2017
・アカデミック・オール-ビッグ12・セカンドチーム:2015
Stats Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

マット・トーマス(Matt Thomas 1994年8月4日 - )は、アメリカイリノイ州出身のプロバスケットボール選手。ポジションはシューティングガード。。Mr.99%、アイスマンのあだ名をもつ。[要出典]

幼少期と高校時代[編集]

マット・トーマスはイリノイ州ディケーターにて、マルタ・トーマスとグレッグ・トーマスの間の子どもとして生まれた。ウィスコンシン州オナラスカにて育ち、オナラスカ高校に通っていた。彼の母は、自身も高校時代はアスリートとして鳴らしていた。彼女はバスケットボール、水泳、ソフトボール、テニスの選手だった。特に、バスケットボールではスター選手で、アイオワ州のダビュークにあるウォラート高校において、1試合48得点の学校記録を保持している。[1]

トーマスは幼少期に悲劇に見舞われた。彼が11歳の時、アルコール依存症を患っていた彼の父のグレッグが自殺した。そのため、トーマスは母親と非常に強い関係性を育むこととなった。[2]

このようにパーソナルな生活面で幼少期から苦労したが、オナラスカ高校でトーマスは傑出したバスケットボール選手だった。2012年には3年生にしてAP通信によるオール-ステイト・ファーストチームに選出された。その年にトーマスは平均21.3得点5.3リバウンド2.5アシスト2.1スティールを記録し、チームをディビジョン2での州優勝に導いた。オナラスカ高校はその年を27勝1敗の記録で終えた。トーマスは州の決勝で30得点を記録し、カウカウナ高校を55-38で下した。

4年生の年にはトーマスは平均28.3得点9.7リバウンドを記録し、24勝3敗の成績でチームを州の準決勝に導いた。その年、トーマスはフィールドゴールを50.4%で沈め、3ポイントは35.8%の確率だった。トーマスは3度にわたって40得点以上を記録し、地区の決勝戦では41得点、トマ高校との試合では2.5クォーターの出場でキャリアハイの50得点を記録した。彼は2013アメリカンファミリー保険高校3ポイントチャンピオンシップに出場し、3位で終えた。トーマスは高校での4年間のキャリアで、計95勝12敗、2度のオール-ステイト・ファーストチームに選出され、2000得点以上を記録した。[3]

傑出したスコアラーとして、トーマスは2013年高校卒業組の最も優れたシューターの1人で、ウィスコンシン州のベストプレイヤーの1人と考えられていた。その年の大学新入生ランクでは、トーマスは最終的にESPNでは51位、Rivals.comでは54位、Scout.comでは58位にランクインした。[4]

高い評価を受けたトーマスは、バージニア大学ミネソタ大学ボストンカレッジマーケット大学の選択肢からアイオワ州立大学を選んだ。[5]

大学時代[編集]

1年目[編集]

トーマスはアイオワ州立大学での1年目のキャリアをスターターとして始めた。彼はその年のアイオワ州立大学で唯一シーズン開幕時に1年生としてロスター入りを果たした。彼はモンテ・モリスにスターターの座を奪われるまで、最初の15試合で先発した。6thマンになったにもかかわらず、その年トーマスは全36試合に出場した。[6]シーズンを通してトーマスは平均5.5得点を記録し、8度にわたって2桁得点を達成した。3ポイントは33.6%の確率だった。シーズン中に2度、1試合で4本の3ポイントを決めた。彼はスリーを決めた25試合で計44本を沈め、同大学の1年生で2番目に優秀な数字だった。

2年目[編集]

トーマスは2014年7月14日に初犯の酒気帯び運転で逮捕され、2日間拘束された。[7]これにより、トーマスの2年目のシーズンは3試合の出場停止から始まった。[8]ベンチの層が厚くなったために、トーマスの役割は少し減った。彼は計32試合でプレーし、9度にわたって2桁得点を達成した。彼はチーム3位の32本の3ポイントを記録した。シーズンの開幕戦でのアラバマ大学戦では6本中5本のショットを決めて13得点を記録し、キャリアハイの8リバウンドを掴んだ。[9]ラマー大学戦では14得点[10]テキサス大学戦ではキャリアハイの17得点を記録し3ポイントは6本中4本を沈めた[11]

3年目[編集]

ナズ・ミトゥルー-ロングのシーズン終了の怪我により、シーズン途中でトーマスはスターターに復帰した。[12]35試合でプレーしたうち、27試合で先発出場し、キャリア最長の1試合平均33.6分プレーした。トーマスは1試合平均2.5本の3ポイントを決めてBig12で2位の数字をマークした。89本の3ポイントはアイオワ州立大学の年間記録で歴代5位タイで、3ポイントの確率でも歴代10位の数字だった。25試合連続で3ポイントショットを成功させ、8試合で4本以上の3ポイントを沈めた。フリースローの確率でも90.2%を記録し、アイオワ州立大学で1980年以来40本以上のフリースローで90%以上の確率を記録した3人目の選手となった。

テキサス工科大学戦では10本中6本の3ポイントを決めて22得点、カンザス州立大学戦では8本中5本の3ポイントを決めて20得点、アイオワ大学戦では6本の3ポイントを沈めて19得点を記録したほか、シカゴ州立大学戦ではキャリアハイの11リバウンドを掴んだ。また、NCAAトーナメントでの3試合全てで二桁得点を記録した。[3]

4年目[編集]

トーマスは全35試合で先発としてプレーし、大学でのキャリアを計138試合プレーし77試合で先発して終えた。3ポイントは44.5%でBig12で2位の数字を記録し、大学史上8番目の単年成績を収めた。大学でのキャリア通算では40.1%の確率でスリーを決め、大学史上6番目の数字だった。4年生としては89本の3ポイントを記録し、大学でのキャリア通算では254本となり大学史上3位となった。この年、30試合連続で3ポイントショットを成功させ、大学史上2位の記録となった。フリースローは89.1%の確率で決め、キャリア最後の28本のフリースローを全て成功させた。

カンザス州立大学戦とオクラホマ州立大学戦ではキャリアハイの25得点をマークしキャリアハイの7本の3ポイントを決めた。NCAAトーナメントでは大学記録の8試合をプレーし、5試合で勝利して大学記録に並んだ。またトーナメントを通じて19本のスリーを決め大学記録に並んだ。

大学キャリア通算では1170得点431リバウンド181アシストだった。[3]

プロキャリア[編集]

ロサンゼルス・レイカーズ (2017)[編集]

トーマスはドラフト外に終わった2017年にロサンゼルス・レイカーズのサマーリーグチームでプレーした。彼は8試合でプレーし、平均9.6得点を記録して、サマーリーグ優勝に貢献した。最後の3試合では16本中14本のスリーを沈め、話題を呼んだ。また、ポートランド・トレイルブレイザーズとの決勝戦では23得点を記録、9本中8本のフィールドゴールを沈め、3ポイントについては5本中5本成功と完璧な内容であった。[13]

オブラドイロCAB (2017-18)[編集]

2017年8月29日に、スペインのリーガACBのオブラドイロCABと契約を結んだ。[14]プロ初の試合では5本中4本の3ポイントを決めて21得点を記録し、サラゴザ相手の勝利に貢献した。[15]1年間の平均では15.4得点2.4リバウンド2.4アシストを記録した。[16]

バレンシア (2018-19)[編集]

2018年7月11日には、スペインのリーガACBのバレンシアと2年契約を結んだ。[17]この年、平均11.4得点1.6リバウンド1.6アシストを記録した。[16]3P%は48.5%の高確率だったほか、フリーの状態でのキャッチ&シュートの際のeFG%で99%を記録したことから、"Mr.99%"のあだ名がつけられた。[18][19]

また、ユーロカップでも平均12.7得点を残しバレンシアの優勝に貢献した。[13]

2018年9月に行われたスパニッシュ・スーパーカップの3ポイントコンテストでは準々決勝で25本中22本を決め27点(対戦相手は16点)、準決勝では25本中22本を決め27点(対戦相手は19点)を記録し決勝に進出。決勝でも25本中21本を決めて26点(対戦相手は23点)で優勝を果たした。各ラックの最後に設置された倍の点数が加算されるいわゆる"マネーボール"については、3戦を通して1本も落とさずに勝負強さを見せた。コンテストを通じての計80点は当コンテスト史上最高の記録である。[20]

トロント・ラプターズ (2019-21)[編集]

2019年7月19日にトロント・ラプターズと契約を結んだ。3年約420万ドルの契約で、2年目については部分保証、3年目については無保証であった。[21]

2019年10月26日のシカゴ・ブルズ戦でNBAデビューを果たし、6得点3リバウンドをマークして108-84でのラプターズの勝利に貢献した。[22]しかし、11月25日には左手の指を骨折し、翌年1月6日のGリーグの下部組織ラプターズ905での復帰までに時間を要した。[23][24][25]1月7日にはトップチーム復帰を果たし、ポートランド・トレイルブレイザーズ戦では8得点とキャリアハイの6リバウンドを記録した。[26]2月8日のブルックリン・ネッツ戦ではキャリアハイの15得点を記録し、119-118での勝利に貢献した。[27]2月23日のインディアナ・ペイサーズ戦では5本の3ポイントを含む17得点でキャリアハイを塗り替え、127-81で快勝した。[28][29]新型コロナウイルスの影響によるリーグ中断後のオーランドでの試合では、8月10日の114-106で勝利したミルウォーキー・バックス戦でキャリアハイの22得点を記録した。[30]

ユタ・ジャズ (2021)[編集]

2021年3月25日、将来のドラフト2巡目指名権との交換で、ユタ・ジャズにトレードで移籍した。[31]

ジャズでのデビュー戦となった3月27日のメンフィス・グリズリーズ戦では無得点に終わったものの、3月29日のクリーブランド・キャバリアーズ戦では持ち味のスリーポイントショットを含む5得点4リバウンドを記録し、114-75での快勝に貢献した。[32]

ヨーロッパに復帰 (2023-)[編集]

パナシナイコス (2023)[編集]

2023年1月31日、ユーロリーグGBLに所属するパナシナイコスBCへの加入が発表された[33]

アルバ・ベルリン (2023-)[編集]

2023年8月7日、ユーロリーグとBBLに所属するアルバ・ベルリン英語版へ1年契約で加入[34]

個人成績[編集]

NBA[編集]

レギュラーシーズン[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2019-20 TOR 41 1 10.7 .487 .475 .750 1.5 0.5 0.2 0.0 0.4 4.9

[16]

リーガACB[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2017-18 オブラドイロ 30 26.4 .472 .459 .944 2.4 2.4 0.8 0.0 1.8 15.4
2018-19 バレンシア 29 19.8 .512 .485 .846 1.6 1.6 0.4 0.0 1.2 11.5

[35]

ユーロカップ[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2018-19 バレンシア 23 22.1 .518 .477 .909 1.3 1.7 0.5 0.0 1.2 12.7

[35]

大学[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2013–14 ISU 36 15 21.2 .367 .336 .667 2.1 1.1 0.6 0.2 0.5 5.5
2014–15 ISU 32 0 15.3 .368 .330 .714 2.0 0.7 0.3 0.1 0.5 4.9
2015–16 ISU 35 27 33.6 .440 .432 .902 4.4 1.7 0.8 0.2 1.2 11.0
2016–17 ISU 35 35 30.9 .477 .445 .891 3.9 1.7 0.9 0.1 1.1 12.3
キャリア 138 77 25.4 .427 .401 .815 3.1 1.3 .7 .2 0.8 8.5

[36]

脚注[編集]

  1. ^ Family tragedy and glory help shape Onalaska’s Matt Thomas”. web.archive.org (2012年3月12日). 2021年1月1日閲覧。
  2. ^ Iowa State's 6th man and the struggle of grief, love and basketball” (英語). CBSSports.com. 2021年1月1日閲覧。
  3. ^ a b c Matt Thomas - Men's Basketball” (英語). Iowa State University Athletics. 2021年1月1日閲覧。
  4. ^ Onalaska's Matt Thomas chooses Iowa State”. web.archive.org (2012年6月27日). 2021年1月1日閲覧。
  5. ^ Cyclones Gather Top-25 Recruiting Class” (英語). Iowa State University Athletics. 2021年1月1日閲覧。
  6. ^ Fred Hoiberg’s Unique Formula Continues to Add Up To Wins” (英語). 2021年1月1日閲覧。
  7. ^ Phillips, Scott (2014年6月14日). “Report: Iowa State guard Matt Thomas arrested for OWI, suspended indefinitely” (英語). College Basketball | NBC Sports. 2021年1月1日閲覧。
  8. ^ Two Iowa State players suspended 3 games” (英語). ESPN.com (2014年10月1日). 2021年1月1日閲覧。
  9. ^ max.dible@iowastatedaily.com, Max Dible. “Matt Thomas plays big role in season debut” (英語). Iowa State Daily. 2021年1月1日閲覧。
  10. ^ ISU Gets Back To Cyclone Basketball | whotv.com”. web.archive.org (2015年3月4日). 2021年1月1日閲覧。
  11. ^ Iowa State vs. Texas - Game Recap - February 21, 2015 - ESPN” (英語). ESPN.com. 2021年1月1日閲覧。
  12. ^ Birch, Tommy. “Iowa State's Naz Mitrou-Long to miss rest of season” (英語). Des Moines Register. 2021年1月1日閲覧。
  13. ^ a b Who is Matt Thomas? Fast facts on the Toronto Raptors' latest reported signing” (英語). NBA.com Canada | The official site of the NBA. 2021年1月1日閲覧。
  14. ^ Prensa. “Matt Thomas: “Me siento muy afortunado de formar parte de esta familia y este club en mi primera experiencia como profesional” - Web oficial Monbus Obradoiro” (スペイン語). Obradoiro CAB - Monbus Obradoiro. 2021年1月1日閲覧。
  15. ^ Eurobasket”. www.eurobasket.com. 2021年1月1日閲覧。
  16. ^ a b c Matt Thomas Stats” (英語). Basketball-Reference.com. 2021年1月1日閲覧。
  17. ^ Matt Thomas, al Valencia BC | ACB.COM” (スペイン語). http. 2021年1月1日閲覧。
  18. ^ Justifying The Hype Around The Iceman, Matt Thomas” (英語). Raptors Cage (2019年7月21日). 2021年1月1日閲覧。
  19. ^ What Matt Thomas brings to the Toronto Raptors” (英語). NBA.com Canada | The official site of the NBA. 2021年1月1日閲覧。
  20. ^ Matt Thomas wins Spanish Three-Point contest” (英語). Eurohoops (2018年9月22日). 2021年1月1日閲覧。
  21. ^ Raptors Sign Matt Thomas” (英語). Toronto Raptors. 2021年1月1日閲覧。
  22. ^ Raptors' Anunoby shows glimpse of what he could be in rout of Bulls - Sportsnet.ca”. www.sportsnet.ca. 2021年1月1日閲覧。
  23. ^ Rehab stint with 905 helps Matt Thomas shake off rust before Raptors return - Sportsnet.ca”. www.sportsnet.ca. 2021年1月1日閲覧。
  24. ^ Raptors' Matt Thomas likely out four weeks with broken finger - Sportsnet.ca”. www.sportsnet.ca. 2021年1月1日閲覧。
  25. ^ Staff, TSN ca (2019年11月25日). “Toronto Raptors' Matt Thomas fractured bone in finger - TSN.ca” (英語). TSN. 2021年1月1日閲覧。
  26. ^ Raptors' Matt Thomas: Sees 15 minutes in return” (英語). CBSSports.com. 2021年1月1日閲覧。
  27. ^ Nets vs. Raptors - Game Recap - February 8, 2020 - ESPN” (英語). ESPN.com. 2021年1月1日閲覧。
  28. ^ Pacers vs. Raptors - Game Recap - February 23, 2020 - ESPN” (英語). ESPN.com. 2021年1月1日閲覧。
  29. ^ Raptors' Matt Thomas: Scores career-high 17” (英語). CBSSports.com. 2021年1月1日閲覧。
  30. ^ Raptors beat Bucks as Boucher, Thomas have career games - Sportsnet.ca”. www.sportsnet.ca. 2021年1月1日閲覧。
  31. ^ Utah Jazz Acquire Matt Thomas” (英語). Utah Jazz. 2021年3月30日閲覧。
  32. ^ Matt Thomas 2020-21 Game Log” (英語). Basketball-Reference.com. 2021年3月30日閲覧。
  33. ^ Panathinaikos completes signing of Matt Thomas”. euroleaguebasketball.net. 2023年1月31日閲覧。
  34. ^ ALBA picks up sharpshooter Matt Thomas”. euroleaguebasketball.net. 2023年8月7日閲覧。
  35. ^ a b Matt Thomas International Stats” (英語). Basketball-Reference.com. 2021年1月1日閲覧。
  36. ^ Matt Thomas College Stats” (英語). College Basketball at Sports-Reference.com. 2021年1月1日閲覧。

外部リンク[編集]