時は飛ぶ

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翼が生えた砂時計のモチーフ。墓石や記念碑などに刻まれた。

時は飛ぶ(ときはとぶ、ラテン語: tempus fugit)とは、ラテン語成句である。

この表現は、ローマの詩人ウェルギリウスの『農耕詩』の第3巻284行目にある、"fugit irreparabile tempus"(取り返しのつかないほどに時は飛び去る)に由来している[1]

時間が経つのは非常に速い」と言う意味で、日本語の「光陰矢の如し」に相当する。英語では、ラテン語のtempus fugitも、英語に訳したtime fliesも諺として用いられ、一般にはtime's a-wasting(時間が無駄になる)という意味で用いられる。

使用法[編集]

TEMPUS FUGIT(時は飛ぶ)と刻まれた日時計
Tempus fugit augebitur scientia(時は飛ぶ、知識は増す)と書かれたベルギールデュ英語版の日時計

「時は飛ぶ」(tempus fugit)は、「その日を摘め」(carpe diem)と同様、怠惰や先延ばしを戒める言葉として使われる。英語では、"Time flies like the wind"(風のように時は飛ぶ)、"Time flies when you're having fun"(貴方が楽しんでいる間に時は飛ぶ)のような説明的な表現が多用される。

このフレーズは、日時計など時計に刻まれる銘としてよく使われる。また墓石に刻まれることもある。

脚注[編集]

  1. ^ Vergilius Maro, Publius. Georgicon, III. c. 29 BC. Hosted at Wikisource. (ラテン語)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]