香港フィルハーモニー管弦楽団

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香港フィルハーモニー管弦楽団
原語名 香港管弦樂團
Hong Kong Philharmonic Orchestra
活動期間
  • 1947年設立
  • 1957年改名
公式サイト www.hkphil.org
メンバー 音楽監督/首席指揮者
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン

香港フィルハーモニー管弦楽団(ホンコンフィルハーモニーかんげんがくだん、繁体字中国語: 香港管弦樂團英語: Hong Kong Philharmonic Orchestra)は、香港を拠点に活動するオーケストラである。略称は港樂(港楽)、HK Phil(香港フィル)、HKPO

概要[編集]

香港フィルハーモニー管弦楽団の前身は、1947年に設立された中英管弦楽団(中英管弦樂團、Sino-British Orchestra)である。同年10月31日に香港大学陸佑堂にて、このオーケストラの最初の演奏会が行われた。1957年に香港管弦楽団(香港管弦樂團、Hong Kong Philharmonic Orchestra)に改名し、1974年に香港政庁主導によりプロ・オーケストラとなった。

1989年に音楽監督に就任したデイヴィッド・アサートン以降、オーケストラは飛躍的に成長を遂げた。さらに、2000年に音楽監督に就任したサミュエル・ウォン英語版による大幅な楽員整理によって、楽員と指揮者間では大きな軋轢を生じることとなったが、楽員の若返りなどにより、結果的にはオーケストラのレベル向上となった。

2004/2005年シーズンより、オーケストラ・ビルダーと名高いエド・デ・ワールトが音楽監督及び首席指揮者に就任した。デ・ワールトの指揮で公演されたコンサートオペラ形式での『サロメ』、『ばらの騎士』、『エレクトラ』(以上リヒャルト・シュトラウス)、『蝶々夫人』(プッチーニ)、『ワルキューレ』第1幕(ワーグナー)、ベートーヴェンの『フィデリオ』(ベートーヴェン)は、いずれも大きな反響を呼んだ。また、マーラーの作品を音楽監督就任以来積極的に取り上げ、第8番(千人の交響曲)以外のマーラーの交響曲は全て演奏をしている。

定期公演をはじめ、オペラバレエとの共演、ポップスターとのクロスオーバー・コンサートなどで、年間150回以上の演奏回数をこなし、年間20万人以上の聴衆を動員している。主なコンサート会場は、ベニューパートナーの香港文化中心である。

2010年3月10日、2011/2012年シーズンをもって音楽監督および首席指揮者のデ・ワールトが契約を終了する旨が、香港フィルよりプレスリリースで発表された。

2012/2013年シーズンより、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンが音楽監督に就任した。2018/2019シーズンにニューヨーク・フィルハーモニック音楽監督に就任するヴァン・ズヴェーデンだが、2016年06月09日、香港フィルとの契約期間延長が発表され、2021/2022シーズンまで香港フィル音楽監督を務めることとなった。

歴代指揮者[編集]

音楽監督

  • 1974年 - 1975年:
リン・ケヂアン林克昌
  • 1977年 - 1978年:
ハンス・ギュンター・モマー
  • 1979年 - 1981年:
トン・リン董麟
  • 1984年 - 1989年:
ケネス・シャーマーホーン
  • 1989年 - 2000年:
デイヴィッド・アサートン
  • 2000年 - 2003年:
サミュエル・ウォン英語版(黃大德)
  • 2004年 - 2012年:
エド・デ・ワールト
  • 2012年 -  
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン

桂冠指揮者

  • 2000年 - 2009年:
デイヴィッド・アサートン

首席客演指揮者

  • 1982年 - 1985年:
マクシム・ショスタコーヴィチ
  • 1984年 - 1993年:
ケネス・ジーン(甄健豪)

外部リンク[編集]