Sparkle X

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Sparkle X
THE YELLOW MONKEYスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル ATLANTIC/ワーナーミュージック・ジャパン
プロデュース 吉井 和哉
THE YELLOW MONKEY アルバム 年表
Live Loud
(2021年)
Sparkle X
(2024年)
『Sparkle X』収録のシングル
ミュージックビデオ
ソナタの暗闇 (Official Music Video) - YouTube
テンプレートを表示

Sparkle X』(スパークル エックス)は日本のロックバンドTHE YELLOW MONKEYの10枚目のオリジナルアルバム。2024年5月29日ワーナーミュージック・ジャパンATLANTICレーベル)よりリリース予定である。

解説[編集]

前作「9999」以来約5年ぶりとなるオリジナルアルバムである。2024年1月1日に配信リリースされた「ホテルニュートリノ」、2024年4月27日開催予定の東京ドーム公演のタイトルにもなっている「SHINE ON」などの全11曲が収録される。2024年4月3日、以前よりリリースがアナウンスされていた「SHINE ON」のほか、本作より「ソナタの暗闇」が先行配信された。

コロナ禍、吉井の咽頭がん完治を経てのアルバムであり、「復活、もう一回輝こう」というテーマのもと制作された。アルバムタイトル「Sparkle X」は、Sparkle(輝く)と10枚目のX、そして先行曲のタイトルにあるニュートリノから未知のものを表すXをかけている。また吉井は「タイミングよくツイッターがXになり」とも語っている[1]

楽曲について吉井は、喉の不調により声が出せず、また並行して治療をすることによる時間的な制約もあり、「シンプルなものになった」「今までの“THE YELLOW MONKEY節”みたいな成分はあまりないかもしれないですが、代わりに出てきた新しい部分はある」[2]と語っている。メンバーは「(死を意識したことで)『これやんなきゃ死ねねえよ!』みたいな開き直り」を感じた(廣瀬)[3]、「ストレートに、ロビンが乗り越えてきたことが伝わる」(英二)[2]、「復活の狼煙になっている」(英昭)[2]アルバムだとコメントしている。

「今までの“THE YELLOW MONKEY節”みたいな成分はあまりないかもしれないですが、代わりに出てきた新しい部分はあるし、それはすごく大事にしたい“新しいTHE YELLOW MONKEYの宝石”だと思っています

アルバムは初回生産限定盤と通常盤で発売される。初回生産限定盤に付属されるDVDには、2023年12月28日に日本武道館で無観客ファンクラブ限定配信「THE YELLOW MONKEY SUPER BELIEVER.2023」で行われたアコースティックライブと、2024年3月6日より開催されたファンミーティングイベント「THE YELLOW MONKEY SUPER BELIEVER. Meeting」Zepp Haneda(TOKYO)公演のアコースティックライブが収録される。それに加えて28ページのブックレットとゴールドステッカーが封入される。

ジャケットのデザインはアートディレクターの吉良進太郎が担当。吉良氏曰く、「いつの時代でも変わらない輝きをイメージして、4匹の猿に似た神様が祀られている、太古のものか未来のものかわからない普遍的なモチーフにした」。 なお、2019年に配信された「DANDAN」、2020年に配信された「未来はみないで」は本作の収録対象から外れている。

再集結前のレコーディングやライブに参加していた三国義貴が再集結後初のレコーディングに参加している。

収録曲[編集]

#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「SHINE ON」吉井 和哉吉井 和哉THE YELLOW MONKEY
2.「罠」  THE YELLOW MONKEY 
3.「ホテルニュートリノ」吉井 和哉吉井 和哉THE YELLOW MONKEY
4.「透明Passenger」  THE YELLOW MONKEY 
5.「Exhaust」吉井 和哉菊地 英昭THE YELLOW MONKEY 
6.「ドライフルーツ」  THE YELLOW MONKEY 
7.「Beaver」  THE YELLOW MONKEY 
8.「ソナタの暗闇」吉井 和哉吉井 和哉THE YELLOW MONKEY
9.「ラプソディ」  THE YELLOW MONKEY 
10.「Make Over」菊地 英昭菊地 英昭THE YELLOW MONKEY 
11.「復活の日」  THE YELLOW MONKEY 
合計時間:
  1. SHINE ON
    2024年1月1日にリリースした4年ぶりの新曲「ホテルニュートリノ」に続く2024年第2弾の新曲である。2024年4月27日に開催される東京ドーム公演『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』のタイトルにもなっている楽曲である。2024年4月27日に開催される東京ドーム公演の公式サイト内にタイマーが回り始め、約3年半ぶりとなる東京ドーム公演へのカウントダウンがいよいよ始まることになった。公式YouTubeではティザー映像を公開。2024年3月6日より開催のファンクラブ会員限定イベント「THE YELLOW MONKEY SUPER BELIEVER. Meeting 2024」にてアコースティック形式で初披露された。2024年4月27日に開催された『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』の2曲目に正式に披露された。仮タイトルは「シャノン」。キーボードに三国義貴が参加している。
  2. キーボードに三国義貴が参加している。
    90年代のイエロー・モンキーをやってみない?という提案から制作されている[1]
  3. ホテルニュートリノ
    2023年にWOWOWで放送されたドラマ「東京貧困女子。-貧困なんて他人事だと思ってた-」の主題歌として書き下ろされた楽曲である。2023年に療養していた吉井へ復帰を望む声が寄せられていた中で、ファン待望の新曲となった。吉井は本楽曲について、人間の身体をホテルに例え、魂のチェックアウトを人生の終着に見立てていると話しており、その個人差を「高級ホテルから廃墟のようなものまで」と語っている。2024年4月27日に開催された『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』の本編最後の16曲目に初披露された。キーボードに奥野真哉が参加している。
  4. 透明Passenger
    仮タイトルは「新理事」。アイルランドのロックバンド「シン・リジィ (Thin Lizzy) 」から[1]
    キーボードに三国義貴が参加している。
  5. Exhaust
    菊地英昭作曲。「地中海をイメージして、ロックテイストにしてみました」(英昭)と語っており、吉井もそれを汲みとった作詞をしている[1]
  6. ドライフルーツ
    エマはフライングVのギターを使用。
    歌詞中の「キトラシカの花」は造語である[1]
  7. Beaver
  8. ソナタの暗闇
    2024年1月1日にリリースした4年ぶりの新曲「ホテルニュートリノ」、4月3日に先行配信された「SHINE ON」に続く2024年第3弾の新曲である。本曲も先行配信された。2024年4月27日に開催された『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』の10曲目に初披露された。
    ボーカルのレコーディングは喉の治療の影響でワンテイクである[3]
  9. ラプソディ
    仮タイトルは「おっぱいおっぱい」。
  10. Make Over
    菊地英昭作詞作曲。詞について英昭は、コロナ禍やその後の世界情勢、吉井の病気など全部消化してアウトプットしたと語っている[1]
  11. 復活の日
    2024年4月27日に開催された『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』のダブルアンコール前にミュージックビデオらしき映像にて初公開された。
    英二曰く、「SHINE ONと双璧をなす、アルバムのキーソング」[1]


初回生産限定盤DVD[編集]

THE YELLOW MONKEY SUPER BELIEVER.2023 2023.12.28 日本武道館

01. Subjective Late Show

02. SLEEPLESS IMAGINATION

THE YELLOW MONKEY SUPER BELIEVER. Meeting 2024.3.6 Zepp Haneda

01. Love Sauce

02. MOONLIGHT DRIVE

03. SHINE ON

ミュージック・ビデオ[編集]

映像外部リンク
ソナタの暗闇 (Official Music Video) - YouTube

THE YELLOW MONKEYのメンバーがキャラクターとして登場するアニメーションとなっている。歌詞の世界観を汲み取った1つの物語が描かれる。映像監督はアニメーション作家 / イラストレーターの若林萌が務めている。若林氏曰く、「もがく心を代弁し、迷う体を押してくれるような曲だと思った」。映像制作については「心の中に同時に存在する感情のせめぎ合いをキャラクターに象徴させ、もがき頑張る物語の中で、THE YELLOW MONKEYを語り部とし、彼らが登場する最後のカットに想いを込めて描いた」。

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g 『音楽と人 2024年6月号』株式会社 音楽と人、2024年6月1日、19-21頁。 
  2. ^ a b c 【レポート】THE YELLOW MONKEY、ニューアルバム『Sparkle X』最速リスニングパーティが大盛況”. 2024年5月13日閲覧。
  3. ^ a b 『ROCKIN’ON JAPAN 2024年5月号』株式会社 ロッキング・オン、2024年4月30日、22-52頁。 

参考文献[編集]

外部リンク[編集]