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Wikipedia:良質な記事/良質な記事の選考/人新世 20210711

人新世ノート / 履歴 / ログ / リンク元[編集]

選考終了日時:2021年8月8日 (日) 00:05 (UTC)

  • (自動推薦)2021年6月の月間強化記事賞受賞記事。--Trgbot会話2021年7月11日 (日) 00:05 (UTC)[返信]
  • コメント 全体的にわかりにくい部分、曖昧な部分が目立ちます。自分はわかるから省略されたのだとしても、読者には分からない可能性を念頭に置いてもらいたいです。
    1. 冒頭部に「完新世に続く年代」であり、「12,000-15,000年前の農耕革命を始まりとする」意見があると記載されていますが、完新世の始まりが11700年前なので、15000年前に始まったとすると、完新世に完全に被ってしまう(更新世の次が人新世)になってしまうのですが、このあたりに矛盾は生じないのでしょうか。
    2. 「用語の誕生」の節に「この用語は1970年代半ばには非公式に使用されていた」とありますが、どのような場面で使用されていたのでしょうか。学術論文では使用されていたのでしょうか。
    3. 「グレート・アクセラレーション」の節に「過去60年間」とあり、この文についている出典は2021年の物ですから、1961年以降と言うことになります。しかし、次の文で「この仮説は2004年から使われている」と記載されています。2004年時点での過去60年間というと、1944年以降になります。どちらが正しいのでしょうか。
    4. その次の「社会経済システムの指標」にある「海外直接投資」とは何のことでしょうか。ODAのことでしょうか。
    5. 「地球システムの指標」にある「沿岸窒素の増加」とは、窒素を含む栄養塩の人為的な排出による富栄養化、という認識で合っていますでしょうか。もう少し説明が欲しいところです。
    6. 「プラネタリー・バウンダリー」のところに「大気エアロゾルの負荷化学物質」とありますが、「負荷化学物質」とは何でしょうか。「環境に負荷を与える化学物質」という意味だとは思いますが、一般的に使われている用語なのでしょうか。
    7. 「人類の影響」という節の冒頭に「過去数百万年間におよぶ氷期と間氷期のサイクルで、自然のプロセスは二酸化炭素を180ppmから280ppmへと変化させた」とあります。そのまま読むと、数百万年前には二酸化炭素濃度は180ppmだったが、氷期と間氷期のサイクルを繰り返すにつれて濃度が上昇していき、完新世には280ppmに達した、という意味にとれます。しかし、実際には氷期には二酸化炭素濃度が低く、間氷期には高いはずです。参考また、出典先には最終氷期の二酸化炭素濃度についてしか言及がありません。この辺りはいかがなのでしょうか。
    8. その直後に「特に北極圏では2倍以上のペースで温暖化が進んでおり、2020年には北極圏に位置するベルホヤンスクで過去最高の気温38度を記録した」とありますが、大局的な温暖化の進行と特定の地点の最高気温の更新にはあまり関係がないと思います。何か温暖化に関連して特筆すべき事情があったのでしょうか。
    9. その後に「完新世と人新世を区別する根拠の一つに、気候変動の周期がある。(中略)来年が今年と似ていることを前提とした生活が可能となり」とありますが、完新世では来年も今年と似た気候であることを前提にできたが、人新世ではそれができなくなったという意味でしょうか。
    10. 「生物多様性」の節に「化石記録によれば海洋生物と哺乳類の平均絶滅率は年間100万種あたり0.1から1であるが、人類の出現以降は100万種あたり100以上」とあります。「人類の出現」とは具体的にいつのことでしょうか。もし700万年前の猿人にまで遡るとしたら、そこから毎年1万種に1種の割合で絶滅しているとすると、現在には10-300以下になっており、20万年前ホモ・サピエンスの誕生からだとしても、約5億分の1になっている計算ですが、これはいくら何でもおかしいのではないのでしょうか。それとも、これを補えるだけ毎年新た子生物種が出現しているのでしょうか。
    11. この後に、「地球上の全生物種の7%がすでに消滅している可能性がある」とありあすが、いつの時点で存在していた生物種を基準にしての7%なのでしょうか。
    12. 同様に、「かつて地球に生息していた動物個体の50%がすでに絶滅していると示唆した」の「かつて」とは具体的にいつのことなのでしょうか。
    13. 「地形」の節に「人類の活動に起因する排水パターンの変化は、地質構造が侵食されている大陸の大部分で地質時代にわたって持続するだろう」とありますが、「地質時代にわたって」とはどのような意味でしょうか。
    14. 同じ節、「気温上昇が2度を超えれば」というのはいつから数えて2℃なのでしょうか。
    15. 同じ節、「山間部の氷河は21世紀中盤で消滅」とありますが、8000m級のヒマラヤ山脈や、高緯度にある標高6000m級のデナリ山なども含め、地球上にある全ての山岳氷河が消滅するということでよろしいでしょうか。たかだか数度の上昇で、そこまで劇的な変化が起こるとは少し考えにくいのですが。
    16. 次の「時期区分」の節に、「人新世は、これまで完新世の後半とされていた部分を分割して新しい区分にすることになる」とありますが、導入部にあるように、「12,000-15,000年前の農耕革命を始まりとする」意見を取ると、完新世は消滅することになりますし、後に出てくる20世紀後半以降という意見を採用するのであれば、「後半」というには長すぎます。断定的な言い方はどうかと思います。
    17. 「堆積学的記録」の節にある「土砂輸送率」とは何なのでしょうか。ある場所にある土砂が、一定期間内に別の場所に運ばれる割合、という意味でしょうか。
    18. 「微量元素」の節について、「1952年から1980年にかけての水素爆弾実験では炭素14やプルトニウム239、その他の人工的な放射性核種の数値が世界各地で明確に残った」とありますが、炭素14、プルトニウム239とも、極微量ながら天然に存在します。天然に存在する量をどれほど上回る量が検出されたのでしょうか。
    19. 同じ節、「胎盤の胎児面」とは、胎盤の胎児側(内側)の面、という意味でしょうか。
    20. 次の「先史時代」節についても、完新世の始まりよりも前に遡るような説が書かれていますが、完新世の後に人新世が来るとすると、この矛盾をどう処理するのでしょうか。
    21. 次の節には、「人新世の出発点として、完新世の最終フェーズであるサブアトランティック期の開始をあげる説がある」とあります。リンク先によると、サブアトランティック期の開始は紀元前500年のようです。しかし、当時ローマはまだ共和政が始まったばかりで、まだイタリア半島すら統一していませんでした。記事にあるように「ヨーロッパ、中東、北アフリカの大部分」を占めるようになったのは帝政期になってからです。また、「インドのほぼ全域を統一するマウリヤ朝は、古代で最大の経済規模だった」とありますが、これができたのは紀元前317年ですし、「中国では漢王朝による政治が行われた」とありますが、漢王朝の成立は紀元前202年です。矛盾をきたしているように思います。
    22. 「ヨーロッパ諸国によるアメリカ大陸の植民地化」節に「1610年頃になると、主にアメリカ大陸の森林再生の結果として、世界の二酸化炭素レベルは285ppm以下に低下した」とありますが、「人類の影響」という節に、現在の温暖化が始まる前のCO2濃度は280ppmだったという記載があります。温暖化が始まる以前でも、16世紀にはCO2濃度は280ppm以上だったのでしょうか。
    23. 「産業革命」節の後半に、「1850年以降の二酸化炭素排出量は、全人口の18.8%にあたる先進国が72.6%を占めている。」とありますが、先進国とは、現在の先進国と言うことでよろしいでしょうか。
    24. 「1940年代以降」の節に「抗生物質による感染症の予防」とあります。しかし、抗生物質は感染症にかかってから使用するものであり、感染症を予防することはできないと思います。ここは書き直すべきではないでしょうか。
    25. 同じ節に「他の時期を支持する少数派」とありますが、彼らはいつの時期から人新世が始まったという説を支持したのでしょうか。
    26. 「人新世のマーカー」節に「地質学的過去の大きな摂動に関連したスケールに匹敵する、人類の地球規模の影響を説明するマーカーが、大気組成のわずかな変化の代わりとして必要とされている」とありあすが、この文の意味がよく分かりません。「大気組成のわずかな変化の代わり」とありますが、「大気組成のわずかな変化」を使うとまずい点があるのでしょうか。
    27. 同じ節、「人類の活動は現在、土壌形成の6番目の要因として確立している」とありますが、他の5つは何でしょうか。
    28. 「文化」節で「自然科学から文化への一方向な影響ではなく、相互に影響を与え合う関係にある」とありますが、その割には、文化から自然科学への影響がほとんど述べられていません。加筆すべきではないでしょうか。
    29. 直後に「2016年1月に上野の国立科学博物館で行われた国際シンポジウムでは、自然史と人類の活動の歴史(特に産業史、技術史、科学史、哲学史、宗教等)の知見で人新世を総体的にとらえることが試みられた」とありますが、日本国外においては同じようなシンポジウムは行われないのでしょうか。日本の物しか書かないとなるとJPOVになってしまう気もします。
    30. 次の文に、「一般用語として『ルネッサンス』などと同じように使われる」とありますが、「『ルネッサンス』などと同じように」とはどのような使われ方のことでしょうか。
    31. 「ポップカルチャー・芸術」節に美術作品や映画などについて書かれていますが、音楽など他の分野の芸術には影響を与え無かったのでしょうか。
    32. 「研究史」の「前史」節に「生態学者ユージン・F・ストーマーも異なる意味で『人新世』を使用していた」とあるのは、具体的にどのような意味で使用していたのでしょうか。
    33. 「『人』の定義」節に「2008年時点で20億人の人々は電力を使用せずに暮らしている」とありますが、13年前のデータです。もう少し新しいデータはないのでしょうか。
    34. 同じ節に「自然や生物種の存続が重要とされる場合、異性愛による再生産の『未来の世代のために環境を守る』という価値観が中心となる点が批判されている。これらはフェミニズムやクィア理論の観点からも批判されている」とありますが、この意味が分かりにくいです。仮に全員が同性愛者だとしたら、そこで人類は終わるので、異性愛者がいないと「未来の世代」は生まれない、ということを言いたいのでしょうか。だとしたら、全ての人が同性愛者になるはずがないので、「フェミニズムやクィア理論の観点からも批判」される筋合いはないはずです。ましてや「フェミニズム」は女性の権利向上を目指す運動ですので、同性愛は関係ないはずです。
    35. 「科学者コミュニティと社会の関係」節に、「気温上昇を〇度以下に」のような表現が頻出しますが、いつから数えた気温上昇でしょうか。
    36. 「人新世の社会的起源」節に「海面上昇におけるキリバスやバングラデシュとオランダの違い」とありあすが、具体的にどのような違いが生まれているのでしょうか。
    37. 「技術的な解決策」節でジオエンジニアリングの問題点として「全地球的に水循環が減る可能性がある」とありますが、何故でしょうか。エアロゾルを大気中に撒いた場合、そのエアロゾルが雨雲を作る核になり、降水量が増えて、むしろ水循環は増えそうに思いますが。
    38. 「時間尺度」節に「排出ゼロ」とありますが、これは全ての温室効果ガスの排出ゼロでしょうか。それとも、二酸化炭素のみの排出ゼロでしょうか。
    39. 「生物多様性」節の記述も分かりにくいです。「サンゴ礁は人新世に死んでしまう最初の、ただし確実に最後ではない、主要な生態系になるだろう」という記事へ反論し「サンゴ礁を減少させる人類の影響が続いているとはいえサンゴ礁を保護する立場を擁護した」とありますが、このままでは「サンゴ礁は人新世に死んでしまう」から「サンゴ礁を保護」するというのは筋道が通っており、反論ではないと思いますが。
    40. 「類似語」節に、デヴィッド・グリンスプーンの説が出てきますが、それぞれの用語の意味などもう少し詳しく解説してもらいたいところです。--都会の中の田舎会話2021年7月12日 (月) 01:35 (UTC)[返信]
    • 返信 6月に大幅加筆をした者です。都会の中の田舎さん、詳しく読んでくださりありがとうございます。今週編集予定で、以下に補足します。
    • 記事が翻訳されていたので、日本語の文献をもとに加筆しました。ご指摘を見たところ翻訳部分も多いようなので、不確かな記述は日本語文献をもとにした置き換えやコメントアウトなどで対応予定です。
    • 経緯については、寺田, ナイルズ編『人新世を問う』(2021年)が日本語文献では最も詳しいようです。特に学術的な経緯は本書の記述を基準とし、ここに書かれてない不確かな記述は思い切って整理してもよいかもしれません。
    • 数値など、新しいものがあれば更新します。
    • 表現は、そのままにならないように留意しつつ文献をもとにしていますが、論議を呼ぶ内容があるかもしれません。
    • 注釈で独自研究的なものがあり、コメントアウト等で対応予定です。たとえばtechnofossilやダイナクロスなどの扱いなど悩むところです。--Moke会話2021年7月12日 (月) 02:34 (UTC)[返信]
  • コメント 3つお知らせです。
    • 都会の中の田舎さんの査読にもとづいて更新しました。選考のテキストが長くなりすぎるのを避けるため、詳しくはノートの「2021年7月12日の査読への対応」に書きました。
    • 人新世の根拠にあたるグレート・アクセラレーションを立項し、同じくプラネタリー・バウンダリーを大幅加筆しました。詳しくはそちらをご参照ください。人新世の更新にともない、この2項目も更新予定です。互いに範囲がかぶるために記述が似ている部分も多数ありますので、その点はご理解ください。
    • 人新世と関連する学術分野として環境人文学を立項しました。以上3項目は、人新世に関連する日本語項目が少ないので、自分の理解を進めるためにも立項しました。--Moke会話) 2021年7月13日 (火) 05:51 (UTC) - 一部訂正--Moke会話2021年7月13日 (火) 05:53 (UTC)[返信]
      • 2、3、5、10、13、14、19、21、23、24、25、37について改善を確認しました。15に関しては、念押しでしたが、正しいと確認できました。ありがとうございます。1、16、20についてですが、1万2000年前であれば完新世とほぼ重なるので、導入部で「完新世に続く年代として」と言い切るのは問題がある(完新世≒人新世)と考えますので、この部分はコメントアウトしました。時期区分節に関しては「完新世のどこかの時点より後」という表現に直し、注釈を入れました。気候や用語の誕生の節にも人新世が完新世に含まれることを前提とした記述がありますが、前者は産業革命後の気候変動を前提にしたものであり、後者はクルッツェン個人の考えですので問題ないでしょう。--都会の中の田舎会話2021年7月13日 (火) 12:20 (UTC)[返信]
      • 26についても、意図の説明がありましたので、その通りに書き直しました。これで問題ないと考えます。--都会の中の田舎会話2021年7月14日 (水) 07:23 (UTC)[返信]
  • コメント 2つお知らせです。
  • コメント 都会の中の田舎さんの査読にもとづいて更新しました。詳しくはノートをご参照ください。7月15日の確認をありがとうございます。--Moke会話2021年7月16日 (金) 01:54 (UTC)[返信]
    • 7、17、18、27、30について改善を確認しました。18は、本当はプルトニウムについての記載もあれば良かったのですが、良質レベルではこれで満足でしょう。ありがとうございます。--都会の中の田舎会話2021年7月16日 (金) 08:44 (UTC)[返信]
    • 22についてですが、私が問題にしているのは「大気中の二酸化炭素(CO2)含有量(中略)産業革命前の280ppm」という記述と、「1610年頃になると(中略)世界の二酸化炭素レベルは285ppm以下に低下」という記述の矛盾です。1610年は産業革命前ですから、これより前に285ppmを超えていたということは、前者の記述と矛盾していると思います。--都会の中の田舎会話2021年7月16日 (金) 08:49 (UTC)[返信]
    • 返信 22について、ノートに書いた「ヨーロッパ諸国によるアメリカ大陸の植民地化」節の編集が反映されていませんでした。失礼しました。出典がブログなので削除し、別の出典(Biello 2015)から近い記述を入れました。なお、削除したブログにも280ppmという数値はありませんでした。--Moke会話) 2021年7月16日 (金) 10:13 (UTC)。285ppmという数値についても、前述の出典には記述がないようです。--Moke会話2021年7月16日 (金) 10:19 (UTC)[返信]
  • 見落としていましたが31も改善しているようです。ありがとうございます。--都会の中の田舎会話2021年7月16日 (金) 11:36 (UTC)[返信]
  • 33について、新しいデータを見つけたので更新しました。2016年であれば許容範囲内だと思います。--都会の中の田舎会話2021年7月16日 (金) 11:58 (UTC)[返信]
  • コメント 都会の中の田舎さんの査読にもとづいて更新しました。詳しくはノートをご参照ください。7月16日の確認と、「人新世の社会的起源」の更新をありがとうございます。--Moke会話2021年7月17日 (土) 02:04 (UTC)[返信]
  • 賛成 少々高望みなところもありましたが、指摘した40点全てについて改善がみられ、良質な記事としては問題の無いレベルになったと考えます。--都会の中の田舎会話2021年7月17日 (土) 02:20 (UTC)[返信]
  • コメント 読むのが間に合わないので2週間選考期間の延長をお願いします。--Tam0031会話2021年7月24日 (土) 16:02 (UTC)[返信]
  • 賛成 やや訳が変と思われるところもありましたが、おおむね問題はないと思います。注釈62に「大気中の二酸化炭素の残留期間は、多数は数百年、10%から15%は1万年、7%は10万年とされる」とあるのは、おそらく多数の科学者は数百年と推計している、ということなのではと思いますが、直してほしいです。--Tam0031会話2021年8月2日 (月) 15:35 (UTC)[返信]
    • 返信 Tam0031さん、ありがとうございます。この部分は、大気中の二酸化炭素分子の残留についてでした。分かりやすくなるように訂正しました。--Moke会話2021年8月3日 (火) 00:39 (UTC)[返信]
  • 賛成 地学には疎く人新世という概念も今回初めて知った者ですが、この概念の誕生から、今に至るまでのこれがどういった時代であるのかに関してまで、よく纏められた記事であると思いましたので賛成票を投じさせて頂きます。--灰色の海会話2021年8月7日 (土) 18:24 (UTC)[返信]

選考終了時点で賛成3票のため、通過となります。--Takenari Higuchi会話2021年8月8日 (日) 04:32 (UTC)[返信]