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飽和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

飽和(ほうわ)

  1. 溶液において、溶解度まで溶質が溶けている状態を飽和状態、その溶液を飽和溶液と呼ぶ。水溶液の場合は飽和水溶液と呼ぶ。
  2. 気体において、飽和蒸気圧に達している状態を飽和状態と呼ぶ。
  3. 液体において、気体との界面の圧力が飽和蒸気圧に達している状態を飽和状態と呼ぶ。
  4. 有機化合物において、二重結合や三重結合を持たない化合物を飽和化合物という。例として飽和脂肪酸や飽和炭化水素(アルカン)がある。これに対して二重結合や三重結合を持つ化合物を不飽和化合物と呼ぶことがある。
  5. 測定器において、規定以上の強度の入力があった場合に、値が測定器の最大値を取り、実際の入力の強度を反映していない状態。例えばカメラでは像が真っ白になってしまう。俗に「サチる」(英語のsaturationの略)と言う。
  6. 色々考えすぎて頭が働かなくなった状態。
  7. 空気調和工学では、湿り空気に含まれる水蒸気の分圧が、その温度での飽和水蒸気圧に達している状態を飽和状態と呼ぶ。
  8. 電磁気学では磁性体に与える磁界の強さを増しても磁性体内の磁束密度が上昇しなくなる現象を磁気飽和と呼ぶ。
  9. 情報処理では加算等の演算を行うことで演算器が桁溢れを起こす場合に、その演算器で表現可能な最大または最小値を演算結果として与える演算を、飽和演算と呼ぶ。
  10. 汝は人狼なりや?にて用いられる、人狼陣営の生存中に第3陣営が勝利条件を満たす状態を指す専門用語。
  11. サチュレーション - 医療用語で血中酸素飽和度のことを指す。